FM 福岡 FUKUOKA

2025年2月のテーマ ちりめんじゃこ ③

この番組では、毎月様々な食材を因数分解。
雑学からプロに聞く扱い方、簡単レシピを紹介していきます。
今月の食材は、「ちりめんじゃこ」です。


中村調理製菓専門学校 日本料理担当 島村公大先生にお伺いしました。

中村調理製菓専門学校

福岡市中央区平尾2-1-21
092-523-0411
https://chori.nakamura-s.ac.jp/

◆ちりめんじゃことは
ちりめんじゃこはカタクチイワシの稚魚のことです。絹織物のちりめんに見える小魚ということでそう呼ばれます。西日本ではちりめんじゃこ、東日本ではしらす干しと呼びます。シラスとは色が白っぽい小魚の総称です。うなぎの稚魚のことをシラスウナギと呼ぶことはご存じの方も多いと思います。ただ単にちりめんじゃこ、しらすと言えばカタクチイワシの稚魚が原料になっていることがほとんどです。

◆ちりめんじゃこの栄養について
ちりめんじゃこは小魚をそのまま食べるわけですから、やはり骨や歯を丈夫にするカルシウムは多く摂ることができます。またそのカルシウムの吸収を助けるビタミンDや赤血球の材料となる鉄分が豊富に含まれています。
ただし乾燥の状態やメーカーによって異なりますが塩分も多く含んでいますので、摂りすぎには注意が必要です。



◆ちりめんじゃこを料理する時のポイント
ちりめんじゃこは塩分があるのでご飯のお供として料理のアクセントとして使用されることが多いと思いますが、いりこのように干したイワシですから、結構いい出汁が出ます。例えば味噌を溶いたお湯にちりめんじゃこをたっぷり加えるとかつおだしを使わなくても美味しいお味噌汁ができます。

◆先生だから知っている「じゃこ」の豆知識
ちりめんじゃこは通常、加工の段階でカタクチイワシ以外の魚を取り除いてあります。
ただ無選別のちりめんじゃこには鯛や太刀魚、蟹やイカ、タコなどの稚魚が混入していることがあります。この混入物のことを「ちりめんモンスター」略して「ちりもん」と呼び、海産物の生育環境を知るため、またどんな海産物が混入しているかわからないというワクワク感が楽しいということで子供たちの自由課題として人気があるそうです。
ただ、無選別のちりめんじゃこには海老やイカ、蟹などが混入している場合もありますので、アレルギーをお持ちの方は、商品の注意書きに気をつけてください。