2024年12月のテーマ 蟹 ①
ふくおか グルメ手帖。
この番組では、毎月様々な食材を因数分解。
雑学からプロに聞く扱い方、簡単レシピを紹介していきます。
今月の食材は、「蟹」です。
一口に「蟹」と言っても、種類も様々です。
日本で獲れて食べるものだけで考えても、モズクガニやズワイガニ、タカアシガニ、タラバガニ、ワタリガニ、毛ガニ、ハナサキガニなど、たくさんあります。
そんな中で皆さんが良く食べているのは、ズワイ、タラバ、毛ガニ、ワタリガニでしょうか。
ズワイガニは、棘や毛が無くツルツルした小さな甲羅と長い足が特徴の蟹です。
オスが大きくメスが小さいので分けて売られていて、メスはオレンジ色の未成熟卵「内子」やカニミソ、茶色の粒状の卵「外子」を抱えているので、この独特の味わいの虜になる人も多いです。石川県では香箱蟹、福井県では、セイコガニ、京都では、コッペガニなどと呼ばれています。
一方、オスは加能ガニ、松葉ガニ、越前ガニ、間人ガニと呼ばれ、こちらは高級食材です。
食べ応えがあると言えば、ゴツゴツした見た目ですぐ分かるタラバガニ。
主に北海道などで漁獲されますが、見た目は足が8本でヤドカリに近い生き物です。
身がぎっしり詰まって甘味があって味も良く、人気があります。
で、タラバガニとほとんど見分けがつかないアブラガニという品種もあるのですが、味もそん色なく、むしろ手頃な価格なのでアブラガニを買う方もいるようです。
毛ガニは、ズワイやタラバに比べると小ぶりですが、ミソの味が強く、好む人が多いです。
ワタリガニは、九州でもよく獲れるとてもポピュラーな蟹です。
内子やミソも美味しく、佐賀県の太良町の「竹崎蟹」や、韓国料理のカンジャンケジャンもワタリガニです。
他に、鳥取県などで多く水揚げされる紅ズワイガニは、見た目がズワイガニを小さくしたような感じで鮮やかな赤色をしています。もちろんそのままでも食べられますが、カニクリームコロッケに使われることも多いようです。
ところで、蟹はなぜ横歩きになったか、知っていますか?
蟹の胴体は横に長く、足も長いですよね。敵から逃げる時に前に進もうとすると長い足が絡まってしまいます。ところが、胴体が横に長いため、横歩きをすると足が絡まらず早く進めたということで、このように進化したと言われています。
蟹は美味しいのだけど、殻をむくのが大変ですよね。
食べるのに夢中になって静かになってしまいます。
次は食べやすいように進化してくれると嬉しいのですが。
さあ、美味しい蟹を、あなたは、どんな料理にしますか?