2024年11月のテーマ 牡蠣 ③
この番組では、毎月様々な食材を因数分解。
雑学からプロに聞く扱い方、簡単レシピを紹介していきます。
今月の食材は、「牡蠣」です。
中村調理製菓専門学校 日本料理担当 島村公大先生にお伺いしました。
中村調理製菓専門学校
福岡市中央区平尾2-1-21
https://chori.nakamura-s.ac.jp/
◆牡蠣の栄養について
「海のミルク」と称される牡蠣は、亜鉛やタウリン、鉄分、ビタミンなどが豊富に含まれています。特に免疫機能を高め、健康な肌や髪の毛を作る効果のある亜鉛が多く含まれています。亜鉛は運動をすると汗と共に体外へ流失するので、スポーツをする人にとっては不足しがちな栄養素です。
◆日本で食べられている牡蠣の品種や特徴、世界の牡蠣について
日本では主に岩牡蠣、真牡蠣が定番です。
岩牡蠣は夏に食べられる牡蠣で大きく成長しますのでボリューム感のあるジューシーさが魅力です。
冬に食べられる真牡蠣はやはりうまみたっぷりなクリーミーな味わいが魅力ではないでしょうか。
また牡蠣は世界中で食べられています。
その証拠にオイスターバーという生牡蠣を提供する専門店があります。
ホタテバー、アサリバーはないのにオイスターバーはあるんですね。
◆牡蠣を料理する時のポイント
牡蠣の生食と加熱用は、殺菌処理の有無や海域の違いで分けられているようです。
つまり鮮度による分別ではないのです。
生食用に牡蠣を滅菌処理すると、味わいや栄養分も低下してしまうようです。
やはりカキフライや焼き牡蠣などには加熱用の牡蠣を、生牡蠣には生食用を用いると良いと思います。
◆先生だから知っている「牡蠣」の豆知識など
牡蠣の食中毒として恐れられるノロウイルスですが、他の食中毒菌と比べて熱に耐性があります。
一般的に安全な加熱の温度の目安として中心温度75℃で1分以上、もしくは中心温度63℃で30分という温度と時間が定められていますが、ノロウイルスを死滅させるには85~90℃で90秒以上の加熱が必要です。
私たちの学校は調理師を養成する学校ですので、食中毒が発生すると大変です。
ノロウイルスが流行しやすい冬の時期には学食などもノロウイルを死滅させることができる温度に加熱温度の基準を引き上げています。
中村調理製菓専門学校は、今年も11月15日(金)、16日(土)、17日(日)の3日間、学園祭を開催します。
レストラン、カフェを開放したり、テイクアウト、様々な体験などお楽しみが盛りだくさんです。
詳しくは、こちら!
https://chori.nakamura-s.ac.jp/information/159/detail