FM 福岡 FUKUOKA

2024年6月のテーマ 鱧 ③

この番組では、毎月様々な食材を因数分解。
雑学からプロに聞く扱い方、簡単レシピを紹介していきます。
今月の食材は、「鱧」です。


中村調理製菓専門学校 日本料理担当 島村公大先生にお伺いしました。

中村調理製菓専門学校

福岡市中央区平尾2-1-21

092-523-0411


https://chori.nakamura-s.ac.jp/

鱧の栄養
鱧にはビタミン・ミネラルが多く含まれています。
特に免疫力を高めるビタミンA、疲労回復に役立つビタミンBが豊富です。
小骨をそのまま食すため、カルシウムも多く摂ることができます。

鱧料理について
鱧は骨が多く、骨の構造が複雑なため、骨切りといって細かく包丁目を入れる調理工程が必須です。
湯引きにした「落とし」、天ぷらなどが定番ですが、高級店では椀物に用いることが多いです。



鱧を料理する時のポイント
鱧は骨切りをしないと、骨が口に刺さりますので、不快感があります。
魚屋さんに骨きりをお願いする、もしくは骨きりされたものを買い求めるとよいと思います。
鱧は身の劣化が早く鮮度が悪いものは、調理しても身に弾力がなくパサパサした食感になります。
活〆処理された鮮度の良いものを買い求めてください。

先生だから知っている「鱧」の豆知識など
国産の鱧の有名な産地としては兵庫の淡路島、大分の中津、熊本の天草のものが有名ですが、プロの料理人の間では韓国産の鱧が最上というのは有名な話です。私も分校の韓国のソウル校に勤めていたころ、韓国で鱧の有名な麗水(ヨス)という地方で獲れた鱧を食しましたが、骨が軟らかく、小ぶりのものでもとても脂がのっていたことに驚いた記憶があります。