BUTCH COUNTDOWN RADIO
放送日:2025-12-26(金) 地域:中央区
焼鳥 克
- TEL
- 092-753-3855
- 住所
- 福岡市中央区渡辺通3-8-14
- ジャンル
- 和食 居酒屋
- オープン日
- 2025年11月1日
- 席数
- 10席(カウンターのみ)
- 営業時間
- 17:30~24:00(L.O.23:30)
定休日:不定休(Instagramにて告知)
- 調査日
- ■2025年12月12日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
内容
今日ご紹介するのは、渡辺通りの桜十字病院の裏手にある焼鳥のお店です。
白い壁に木目の扉、大きく店名が書かれた白い暖簾がかかっているので、すぐに分かります。
店内はL字型のカウンター10席のみ。シンプルな内装で落ち着いた雰囲気です。
「本格炭火焼鳥を、日常価格で提供する」というのがコンセプトのお店です。
最近、福岡にも関東のような焼鳥をコースで提供するお店が増えてきましたが、
そのクオリティを認めつつも、ちょっと値段設定が高いと感じた店主は、
日常使いできるような価格で提供したいということで、この店を始めました。
店主の植松さんは群馬県出身で、福岡の大学に在学中、アルバイトとして焼鳥店に入ったのが始まり。
焼鳥の奥深さに魅了され、大学を中退して飲食の道へ進みました。
一貫して焼鳥店で経験を積み、関東と福岡、双方の焼鳥文化を体感。
福岡の焼鳥文化は、子連れもいてファミレス感覚だったり、豚バラやウインナーを焼くなど、
すごく自由で面白いと考え、福岡で焼鳥の勉強をして独立し、この店をオープン。この道10年。
価格を抑えるため、あえて銘柄にはこだわらず、鮮度優先で毎日仕入れる朝引きの若鶏を店内でさばいて、無駄なく部位を使い、備長炭で焼いて提供し、価格とボリューム、満足感のバランスを成立させています。
ちなみに、1串が大きくボリュームがあり、コースが4,400円なのは、正直驚きです。
焼鳥のみではなく、コース仕立てで様々な料理とともに焼鳥をリーズナブルに楽しめ、
お一人様でも、仲間とでも気軽の立ち寄れるお店です。
チェック
最初に「コース」または「串おまかせセット」のどちらかを選ぶシステム
コースは、「焼鳥 克コース」(4,400円)か、「ショートコース」(3,300円)
できれば前日までの予約が望ましい。1名様から可
串おまかせセットは、5本 1,500円、7本 2,000円、9本 2,500円
こちらの場合、お通し(500円)が別途必要
コース or おまかせを食べ終えた後は、串や一品料理の追加ができる
我々は、「焼鳥 克コース」を頼んだ
【焼鳥 克コース】(4,400円)
全15品、前菜、一品料理 4品、串 8本、お口直し、〆
前菜【なめたけおろし】
焼鳥前の胃を整える役割として提供。
大根は水分を抜きすぎず、辛味が出ない部分を使用。
それに旨味のあるなめたけを加えたもの。
さっぱりしていて、静かにコースをスタートする一品。
【鶏明太】
厚みと硬さがあり串にしづらい部分をどう料理に変えるかと考えてできた一品。
胸肉の厚い部分にしっとり感を残しつつ火を通し、繊維を断つように適度な細さに切って、
明太子と和えて、小葱を散らしたもの。
「いか明太」に近い食感で、鶏の淡白さと明太の塩味の相性もよく、程よい弾力でおつまみにぴったり。
【鶏出汁の茶碗蒸し】
焼鳥前に情報量を増やさないため、具材は入れていない。
鶏出汁と卵のみで構成し、仕上げに銀餡をかけ、白髪葱と鶏そぼろをのせて出てくる。
ゆるすぎず、固めすぎずな火入れで、滑らかな舌触り。
出汁は鶏ガラのみで取り、雑味のない、まっすぐな鶏の旨味を感じる。
【せせり(塩)】
若鶏の首肉を適度な長さにカットして、横に刺して近火の強火で塩焼き。
厚みを出すようにカットした肉を詰めて刺すことで、焼いた時に出てくる脂を内側に留めるようにしている。
噛むほどに脂がにじみ出てきて、力強い食感が印象的だった。
【ハツ(塩)】
血や筋を徹底的に掃除し、開かず丸のまま串打ちして塩焼き。
表面を一気に焼き、中はレア感を残す感じだが、下処理が非常に丁寧なのでクセがない。
ハツが苦手な人ほど食べてほしい仕上がり。
【赤(塩)】
内ももの身が厚く盛り上がった部分で、一羽から一串分のみの希少部位になる。
火を入れすぎないことで、繊維の細かさと水分量を保つ仕上がり。
動かさない部位ならではの柔らかさと、上品な旨味があり、鶏本来の旨さを再認識させる一串。
【一口チキンカツサンド】
胸肉の厚い部位を一口サイズに切ってパン粉をつけて揚げ、ソースを含ませる。
卵にマヨネーズ、芥子を和えて作ったタルタル風の卵サラダと玉葱スライス、チキンカツを、
炭火で焼いて表面をサクッとさせた食パンでサンドしている。
ソースと卵のこってり感が良く、カツもボリューミーで、一気に食べたくなる背徳感もある。
コースの中ほどに出すことで、これまで焼鳥一辺倒だったリズムを壊してくれる存在。
お食事っぽくもあるが、お酒のつまみとしても十分なポテンシャルがある。
【ハラミ(タレ)】
先のチキンカツのソースに負けないように、タレを使って焼鳥に戻る。
鶏のハラミは、腹筋の部位になり、ジューシーな旨味やコリコリとした独特の食感が特徴の希少部位。
ちょっとホルモンぽい感じの部位なので、ニンニクの芽と交互に串に刺してタレ焼き。
タレは水飴を入れることで甘さを出しているが、あまり煮詰めないので、ベタつき感や重さはない。
タレを使うことで、ちょっと焼肉っぽい美味しさもあり、お酒が一段とすすむ。
口直し【ミニトマト】
シンプルだが、次の串への橋渡し。
脂やタレの味を切り、次の串を迎えるための重要な役割となっている。
【ねぎま(塩)】
すね側のもも肉を使い、身と皮に分け、身と葱を皮で巻いて1貫を作り、2貫を串に刺して塩焼き。
皮で巻くことで、皮の脂を葱に吸わせ、身の旨味もうまく閉じ込めている。
完成度が高く、鶏の旨味をしっかり味わえる一串。
【ちょうちん】
一般的には黄身になる前の部分である「きんかん」と卵管を一緒に刺すことが多いが、
この店では、「きんかん」とハツモトを別々で焼き、最後に1つの串に刺して出てくる。
「きんかん」は何度かタレにくぐらせながら焼き、ハツモトは塩焼きする。
ハツモトはコリコリとした食感で歯応えもあり、淡泊でさっぱりとした味わいだが、
「きんかん」は、トロッとしていて、濃厚な旨味を感じる。
【オリーブ赤豚のハム】
この店では、串焼きの豚バラを出す代わりに、これを提供。
鹿児島県霧島産のオリーブ赤豚は、デュロック種を肥育したもので、
筋肉に脂肪が付きやすく、濃厚な旨味と柔らかな肉質が特徴。
一般的には、このデュロック種と掛け合わせた豚が多く流通してるが、
純血ゆえに生産性が低く、あまり流通していない。
塊肉のまま炭火で焼き、串に刺すよりも大きめにカットして、
三杯酢をきかせた千切りレタスの上にのせて出てくる。
程よく脂も抜けて、肉の旨味もあり、何より大きいカットなのでボリュームもあって歯ごたえを感じる。
三杯酢は酢ダレと同じような役割で、シャキシャキのレタスと共に口の中をリセットしてくれる。
野菜串【赤茄子(塩)】
カットして串に刺し、鶏油を塗りながら塩焼き。
鶏油を使うことで、周りに鶏の旨味をまとわせ、表面をパリッと仕上げている。
中はトロトロ。
【もも(タレ)】
串の最後に登場した焼鳥の王道。
ほんの少し山椒を振りかけることで、香りが肉の余韻を引き締める。
〆【鶏とあさりのにゅうめん】
鶏ガラで取ったスープにあさりを入れて炊くことで、あさりの旨味も出している。
スープに湯がいたそうめん、あさりの身、小葱、白髪葱をトッピングして出てくる。
満腹でも食べられるあっさり系の優しい味で、旨味が体に染み込む締めの一杯。
参考
追加の串は1本280円から、一品は400円から。
■■攻略法■■
初心者は迷わず「焼鳥 克コース」を頼むべし。この店のことが一通り分かる。
小食の方はショートコースを頼んで様子を見ながら追加すると良い。
■■チョッチュ■■
焼鳥は一串が大振りなので、薬味などを用意してもらって味変できたらいいなぁ。
■■オススメ店■■
植松さん 東京「YAKITORI 燃 es 」
■■その他■■
客単価 : 食事中心だと4,000~5,000円、飲んで食べて7,000~8,000円前後
年末年始は、2025年12月31日から2026年1月5日までお休み
ビールは、生650円から、瓶800円から
ハイボールは600円から、サワーは650円から
日本酒は1杯630円から、徳利1,230円から
焼酎は、グラス550円から
ワインは、グラス750円から、ボトル6,500円から(全て国産ワイン)