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ザ・メシュラン

「ブチカン」から生まれた人気グルメコーナー『ザ・メシュラン』!
パーソナリティ、MC BUTCHと謎のアジア人が、地道に真面目に食べ歩いた福岡のいい店、うまい店をご紹介。
「ブチカン」が総力を結集しておくるグルメ情報です。
※掲載している情報は、取材時のものです。価格等、内容に変更が生じる場合がございます。ご了承ください。

前回の放送 放送日:2025-06-20(金) 地域:中央区

くりや 馨

TEL
092-983-6228
住所
福岡市中央区六本松3-6-7 MODERN ASPIRATION六本松ヒルズ
ジャンル
和食
オープン日
2025年3月15日
席数
14席(カウンター6席)
営業時間
ランチ 月・火・木・金 11:30~14:30(L.O.13:30)、
土・日・祝 12:00~15:00(L.O.14:00)
ディナー  18:00~22:00(最終入店21:30)

定休日:水曜日
調査日
■2025年6月6日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
URL
https://www.instagram.com/kuriya_kaoru/

内容

今日ご紹介するのは、城南線から一本入った、静かな住宅街に佇む和食のお店です。
建物の1階にあり、店内はテーブル席と、一段上がったところにカウンター席がありますが、
座席の間はとてもゆとりをもっています。
店主の宇那木さんは、大学卒業後、料理学校には通わず、この道へ。
老舗料亭「和多伴」(現在のイノベーティブ フレンチ ワタハン)で4年、
以前番組で取材した「はかた遊膳」では12年在籍し、修行。
2024年2月に独立し、物件をようやく見つけて、今年、この店をオープン。この道18年。
店名は、宇那木さんの祖父の名前が由来です。
宇那木さんは、「最近の和食は、格式ばって高すぎる」と感じ、
和食本来の魅力をもっと気軽に味わえる場所をコンセプトにしています。
毎日季節を感じる旬の食材を自分の目で確かめて仕入れ、器や盛り付けにも配慮し、
派手さはないものの、目でも味わえる正統派の和食を提供。
ポーションは控えめな単品からコースまで用意しています。
「こういうのが食べたかった」と思わせる「しみじみ美味い」料理を頂ける、ちょっと隠れ家風なお店です。

チェック

アラカルトとコース
コースは、旬の食材を使った季節の8品コース(8,800円)からで、要前日までの予約。1名様から受付。

我々は、アラカルトで頼んだ
価格は仕入れによって変わる可能性があるので、参考にしてください。

お通し【炊き合わせ】(600円)
座ると出てきて、これが席料の代わりとなる。
内容は日替わりで、価格も600円前後で変わり、この日は「炊き合わせ」。
高野豆腐、裏白椎茸、水茄子の揚げ煮、そら豆の蜜煮、海老、里芋の煮物は、別々に炊き、
味の染み込みと食感の違いを生かしている、
裏白椎茸は、鶏ミンチを詰めて煮含めたもの。
水茄子は素揚げしてから煮ることで、トロリと柔らかい仕上がりになっていた。
小鉢に美しくまとめて、彩りも豊かで見た目も上品。
「年寄り向き」と言われるような古典的な構成だが、丁寧な下ごしらえが必要で、
お通しからこんな手の込んだものを出してもらえるのは嬉しい。
滋味あふれる味付けで、食前酒が似合う、季節を感じる一品。

【刺身盛り合わせ】(時価、1,800~2,500円くらい。この日は1人前2,500円)
内容や価格は仕入れにより変わる。
メニューに「刺身の盛り合わせ」はないが提供していて、予約時に注文しておくとスムーズ。
この日は、天然鯛(長崎)、カンパチ(鹿児島)、アジ(長崎)、
甲イカ(福岡)、タコ(福岡)、赤身(長崎)の6点盛り。
種類ごとに切り方や厚みに変化を付け、魚本来の個性を活かしている。
醤油、ポン酢、薬味として、山葵、卸生姜、紅葉卸、レモンを添えているので、お好みで。
鮮度抜群で、天然鯛と甲イカの歯応えと旨味は印象的だった。

【鱧山椒煮】(750円)
大分産の鱧は丁寧に骨切りし、出汁でじっくり煮て、途中で実山椒を加え、香りと風味を移す。
小鉢に盛り付け、木の芽を添えて出てくる。
今からが旬の鱧は、ふっくら柔らかく仕上がり、味付けはあっさりめ。
新山椒のさわやかな香りが立ち上って美味しい。

【新蓮根揚げ出し】(800円)
熊本産の新蓮根は、輪切りにして片栗粉をまぶし、揚げる。
器に蓮根を盛り付け、鰹節と昆布の出汁に、大根卸と生姜を絞って加えた餡をたっぷりかけ、
三つ葉を添えて、出てくる。
新蓮根独特のシャクシャクした食感と瑞々しさ、出汁餡のとろみが良い。

【甘鯛松笠焼】(1,200円)
長崎産の甘鯛は、鱗面に油をかけ、高温で一気に鱗を立たせる。
身の面をじっくり焼き、醤油焼きで香ばしく仕上げたトウモロコシ、茗荷を添えて出てきた。
皮目がパリッとして、鱗がパチパチ弾けるような食感で、楽しく、身はふわふわで甘さも感じる。

【蓮根万十蟹餡掛け】(900円)
すりおろした蓮根に、卵白、片栗粉、塩を加えて練り、中に海老を入れ、茶巾にして蒸しておく。
注文後に片栗粉をまぶして揚げ、蟹餡をかけ、蟹のほぐし身、卸生姜をのせて出てくる。
万十の外は香ばしく、中はモチモチとホクホクで、蟹の身たっぷりの餡がよく絡んで美味しい。

【蒸しアワビ】(1,700円)
長崎産のアワビは、殻付きのまま2時間以上酒蒸しにする。
冷めたら殻から身を外し、肝と分け、肝は裏ごしておく。
皿の上に大葉を置き、ちょっと厚めにカットしたアワビを盛り付ける。
土佐醤油で延ばした肝醤油、山葵が出てくるので、お好みで。
肝のほろ苦さが身の旨味を引き立て、お酒のつまみにぴったり。

【味飯(鯨)】(1合 2,200円)
様々な具材と一緒に釜で炊いた、炊き立て御飯。
「味飯」は1合から注文でき、味はその日によって、鯛や蟹など、3種類ほどあり、価格は変わる。
我々は鯨を選んだ。(1合で3人前くらいになる)
鯨の皮を糠で戻してプルプルにして、細かく切り分ける。
鯨の赤身は、醤油、砂糖、生姜で炊いて下味をつけておく。
鍋にお米、出汁、ゴボウ、ニンジン、生姜、鯨の皮を入れて炊き上げる。
この出汁は、二番出汁に様々な魚の骨を焼いて取った出汁を加えて作ったもの。
蒸らす時に、鯨の赤身、刻んだ生姜をのせ、蒸らし終わったら、小葱を散らす。
プレゼンテーションがあり、それぞれ人数にあわせて取り分けてくれる。
皮からにじみ出た脂が出汁に溶け込み、独特の香りがして深みのある味わいになっていた。
赤身もほんのり甘辛く、噛むたびに旨味が広がる。
余った味飯はお持ち帰りが可。
できるまでに30、40分ほどかかるので、早めに注文すると良い。

■■攻略法■■
がっつり食べるなら、コースがお得。
単品のポーションは控えめなので、お一人様でも気軽に立ち寄れる。
「刺身盛り合わせ」は要予約がオススメ。(当日も可だが、内容は仕入れ次第になる)
常連になるとメニューにはない「今日のおすすめ」など、柔軟に対応してくれる。

■■チョッチュ■■
「味飯」は、生米からの炊き立てなのに、「味御飯」と誤解されそうなので、メニュー名に工夫が必要かも。
日替わりメニューをいくつか作ったほうがいいかも。

■■オススメ店■■
宇那木さん 博多区住吉 「ゴーサイン食堂」

■■その他■■
客単価 :  飲んで食べて 10,000円前後

ビールは、瓶650円から。
ハイボールは700円から、サワーは650円から。
焼酎は、650円から。
日本酒は、750円から。
ワインは、ボトルで3,500円から。

人気メニュー ベスト3
3位 : 【味飯】(1合 1,500円から)
2位 : 【蓮根万十蟹餡掛け】(900円)
1位 : 【甘鯛松笠焼】(1,200円)

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