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BUTCH COUNTDOWN RADIO

ザ・メシュラン

放送日:2025-11-07(金) 地域:早良区

鳥さん

TEL
092-600-9703
住所
福岡市早良区高取2-17-8 朝日プラザ高取 101
ジャンル
和食 居酒屋
オープン日
2025年9月12日
席数
10席(カウンターのみ)
営業時間
17:30~23:00 (入店は22:00まで)

定休日:日曜日
調査日
■2025年10月17日
■天候 晴れ
■時間 20時00分
URL
https://www.instagram.com/torisan.1127/

内容

今日ご紹介するのは、地下鉄「藤崎駅」から歩いて5分ほど、藤崎商店街から少し外れた場所にある焼鳥店です。
建物の1階にあり、木製の扉の横に小さく看板表札が出ています。
店内は下がり天井のスポットライトが照らすL字型のカウンター席のみで、落ち着いた雰囲気。
キッチンには、備長炭を使った焼き台がドーンと鎮座しています。
店主の三浦さんは、熊本県出身で、26歳で焼鳥の道へ。
福岡の名店「焼とり 鳥次」で5年間修業し、静岡に渡って独立。
人気を博していましたが、家族の拠点に近い福岡へと戻ることになり、同じ屋号でこの店をスタート。
焼鳥一筋この道12年。
焼鳥と言っても、この店は関東スタイルで豚肉は出てきません。
また、基本的に最初はおまかせコースで何本か頂くスタイルです。
単品の串もあるのですが、こちらはコースの追加での提供となります。
そして、これまで培ってきた技術などを踏まえ、「どうせ福岡に戻って来るなら
自分の“今の形”をしっかり出したい」ということで、コースの最初の3品も今までにないカタチです。
扱う鶏は、愛媛県の「媛っこ地鶏」、佐賀県の「ありたどり」、福岡県産の朝引き鶏などを使い分けています。
例えば、「軟骨系や内臓系は若鶏の方が食感がよく、もも肉は地鶏の旨味が出る」など、
どの部位を串にするかなどで、最も適したものを使うようにしています。
店主の人柄も良く、会話を楽しみながら美味しい焼鳥を気軽に頂けるお店です。

チェック

2種類のコースがある
【焼とりおまかせコース】(4,900円)
鳥スープ/鳥ハム/水炊き(小)/焼物数種/レバーパテ/口直し/手羽小皿
【焼とりおまかせ五種】(3,000円)
鳥スープ/焼物五種/焼やさい一種/口直し
おつまみの一品は350円から、追加串は1本350円から
ノーチャージ

我々は、【焼とりおまかせコース】(4,900円)を頼んだ
コースの串の内容は日替わり。

【鳥スープ】
鶏ガラと鶏肉の両方を使い、6時間半かけて極弱火で丁寧に炊き出したもの。
香味野菜は一切使わず、丁寧に灰汁取りし、塩のみで味を整えている。
澄みきった色合いで、香りは驚くほど静か。
一口含むと、鶏の脂の甘味と旨味がじんわりと広がり、雑味がなく、余韻はすっきり。

【鳥ハム】
鶏胸肉を巻いて、低温調理で火を通し、ハムにしたもの。
添えられていたのは、荒めに卸した生姜と葱にピーナッツオイルを加え、胡麻を落としたもの。
しっとりとしていて、淡い旨味に味がはっきりした生姜ソースがよく合う。

焼鳥
最初の2品は鶏を使った料理で、ここから焼鳥が始まる。
1串は全体的にネタが大きく食べ応えも十分。
ひと串ごとに部位の個性を考え、塩焼きやタレ焼きして出てくる。
塩は2種類をブレンドして使用。
タレは、醤油、味醂、日本酒、砂糖のみで極めてシンプルな構成。
生姜、山椒、水飴などを使わないのは、素材の味を活かすために余計なものを足さない店主のこだわり。
テーブルには七味を置いているので、お好みで。

【とりだんご】
なんと、いきなり「つくね」から出てくるというサプライズ。
お腹が空いている時に鶏の旨味の爆弾を味わって欲しいという思いから。
「媛っこ地鶏」のもも肉と、親鶏のもも肉を、それぞれ粗挽きしてブレンド。
軟骨、つなぎは使わない。
生の状態から炭火で焼くため、割れないようにこまめに回しながら、
遠火の強火でじんわり熱を通しながら焼き締めていく。
タレを塗っているが焦げ目はなく、表面は軽くカリッと仕上がり、中はふっくら。
鶏の味を損なわないようにタレは軽めで、噛むほどに肉の繊維がほどけて、鶏の旨味が押し寄せてくる。

【うずらの卵】
半熟に茹でたうずらの卵を串に刺し、タレを塗って炭火で軽く炙って出てくる。
うずらの卵のみに使う「辛ダレ」は、醤油をやや強めにして、後味をキリッとさせたもの。
焼けたタレの香ばしさがよく、中の黄身はトロリ。
卵のコクを堪能できる一串。

【銀杏】
季節の野菜の串物で、この日は銀杏だった。
銀杏を串に刺し、シンプルに塩焼き。
舌に残るほろ苦さが、前の味をリセットしてくれる。
この位置に銀杏を入れるあたり、構成のセンスが光る。

【一口水炊き】
コース中盤に現れる、異色の一品。
具材は鶏、キャベツ、ニンジンのみで、小鉢に入って出てくる。
鶏肉はじっくり弱火で、キャベツやニンジンも別々に下処理し、
1人前分を串に刺して水炊きスープで炊き合わせている。
柚子胡椒を添えているので、お好みで。

【ふりそで】
胸と手羽の中間にある希少部位を皮付で串に刺し、塩のみで焼き上げたもの。
強火では焦げるため、炭の距離を遠めに保ちながら当てて、肉汁を閉じ込める。
表面の皮はパリッと香ばしく、中はプリッと弾力があった。
仕上げに卸生姜をのせているので、脂の重さを中和してくれる。

【レバーパテ】
鶏レバーをマデイラワインで炊いて裏ごしし、滑らかに仕上げた一品。
ワインの香りのおかげで独特のクセもなく、鶏のレバーのまったりとした旨味を味わえる。
網で焼いたバゲットが出てくるので、のせて食べると良い。
チビチビとお酒を飲みながら頂くつまみにはぴったり。

【もも】
とてもネタが大きな串で「媛っこ地鶏」のもも肉を使用。
「媛っこ地鶏」は、135日飼育の雌鶏になり、筋肉質で歯応えがあり、脂は軽め。
しっかり塗っているタレは甘くなく、焼けた醤油の香ばしさが肉の旨みを引き立てる。
ほのかな炭の香りが食欲をそそり、まさに「肉を食らう」にふさわしい一串。

【口直し】
鬼卸に削り節をのせて出てくる。
冷たい口当たりとほのかな酸味が、脂の余韻をさらう。
一口食べれば味覚がリセットできるし、お酒のつまみにもなる。

【テール】
「ぼんじり」とも言い、尾の付け根にあたり、とても脂がのっている部位。
8個も刺してあったので、最低でも4羽分になるというなんとも贅沢な一串。
炭の上に脂が滴り、炎が上がるのを利用し、表面をカリッと、内側をジューシーに焼き上げる。
「うずらの卵」にも使った「辛ダレ」を塗って焼いていて、表面の香ばしさが良い。
プリプリした脂の旨味が口の中で弾ける。

【手羽】
「ありたどり」や朝引き鶏の、鮮度のよい大振りな手羽中を、じっくり焼いて出てくる。
レモンを添えているので、お好みで。
端の関節部分は外して身を剥いているので食べやすく、手で持って豪快にかぶりついて欲しい。
旨味も濃く、「鶏を食べた」という満足感を得られる、コースの最後を飾る締めの一品。

■■攻略法■■
席数が少ないので、予約するべし。
最初はお得な【焼とりおまかせコース】(4,900円)を頼むべし。慣れたら【焼とりおまかせ五種】も良い。

■■チョッチュ■■
コースの中に銀杏は出てきたけど、もう少し野菜らしい串が出てきたら嬉しいなぁ。

■■オススメ店■■
三浦さん 薬院 「neu!album」

■■その他■■
客単価 : 飲んで食べて 6,000円から7,000円くらい

ビールは、生700円から、瓶650円から。
ハイボールは700円から、サワーは700円から。
焼酎はグラス650円から。
日本酒は、100cc 650円から、1合1,000円から。
ワインは、グラス800円から、ボトルあり。

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