FM 福岡 FUKUOKA

BUTCH COUNTDOWN RADIO

ザ・メシュラン

放送日:2025-09-26(金) 地域:中央区

とき

TEL
092-401-3835
住所
福岡市中央区春吉2-11-1 ファロディ春吉 3F
ジャンル
和食
オープン日
2025年6月14日
席数
16席(カウンター8席、個室あり)
営業時間
18:00 ~ 最終入店 21:00前後

定休日:不定休
調査日
■2025年9月12日
■天候 くもり
■時間 19時30分
URL
https://www.instagram.com/toki_haruyoshi

内容

今日ご紹介するのは、春吉2丁目の交差点、コンビニの入っているビルの3階にある和食のお店です。
店内は茶室をイメージした静謐な空間になっています。
オープンキッチンのカウンターには、天板代わりに特注の和紙で作った畳を張り、
一画には、炉があって、茶釜を置いてお茶を立てることができるようになっています。
ちなみに、女将の二神さんが立ててくれます。
また、個室への仕切りは格子戸で、壁は利休茶色、盆栽なども飾られ、まさに茶室の雰囲気そのもの。
総料理長の友滝さんは、福岡のフレンチの名店「メゾン・ド・ヨシダ」で修業後、
本場のフランス料理を学ぶため、30歳で渡仏。
その後、ニューヨークでは、4年ほど日本食材を使ったフュージョン料理店のヘッド・シェフを務め、
イタリアンやフレンチ技法に味噌や醤油などの和食材を取り入れた創作料理を展開。
そこがミシュラン1つ星の寿司と和食の店の厨房も兼ねていたため、
技術交流で寿司や和食の技術も取得。
帰国後、2023年に「一刻」をオープンし、今年、新店舗として「とき」を開業しました。
この道30年。
食材は、料理長自らが足を運び、長浜などで選んだものや契約農家から仕入れたものを使っています。
料理はコースのみで、古き良き日本の空気感と現代的な感性を融合した
「季節を五感で味わう和食」をテーマに、フレンチや洋の技法も自在に操り、
見慣れた食材の“もう一つの顔”を引き出した、季節の美味を楽しめるお店です。

チェック

完全予約制のコースのみ
「創作天麩羅コース」(13,200円)と、「旬を味わう ときコース」(16,500円)の2コース
それ以上のおまかせコースもある
予約は基本1日3組まで。前日までで、1名様から可。

我々は、「創作天麩羅コース」(13,200円)を頼んだ
内容は、季節や仕入れにより変わるので、参考にしてください

【北海道産ホタテとブランマンジェ】
北海道産の活ホタテにブランマンジェを合わせた前菜。
アーモンドの香りを移した牛乳とゼラチンでブランマンジェを仕立てるが、
デザートのような甘さを排し、砂糖をほぼ入れない。
白いブランマンジェの上に活ホタテ、
淡緑色のセロリスプラウトを飾り、軽く塩を振ってセイボリーっぽくしている。
滑らかな口当たりにホタテの甘味が絡み、ブランマンジェのナッツ香が余韻を残す。
和の「白和え」を洋風に展開したようなアイデアで、白を基調に緑が映える、端正な印象の一品。

【奈良産渋柿と胡麻豆腐ムースの白和え風】
奈良産の渋柿は渋抜きしていて、とても甘くなっていた。
胡麻と豆腐で作った軽い白和え風のムースを器に盛り、カットした柿を重ねて出てくる。
柿はトロリと甘く、胡麻豆腐の香ばしさで全体のバランスを取って甘さを抑え、
お酒のつまみとして成立させている。
鮮やかな橙色の柿と、白いムースのコントラストも良い。

【根室産サンマの胡麻和え】
北海道・根室産のサンマは、塩でたたいて背と腹を分けてカット。
和食には珍しい切り方で、脂の乗り方をそれぞれ楽しめるようにしている。
福岡の名物料理「胡麻鯖」と同じ胡麻ダレを器に敷き、その上にサンマを盛り付け、
茗荷、白髪葱の薬味を添えて出てくる。
脂のりの豊かなサンマを胡麻ダレが包み込み、薬味の香りが後味をさっぱりとさせる。
福岡名物がモダンな一品へと変わるっている。

【鰹のお造り(二種仕立て)】
鰹は腹側と背側に分け、部位ごとの食べ比べができる一品。
腹は皮目を炙って粗塩を添え、背は皮を引いて醤油を塗って出てくる。
長野産本山葵を添えているので、お好みで。
塩で頂く腹は、脂が濃厚ながら爽やかな旨味をしっかり感じる。
一方の背側は、ほんのりとした個性の中に赤身本来の旨味を感じる。

天麩羅【熊本産銀杏 鹿児島産安納芋】
秋の彩りを思わせる、緑と黄金色の天麩羅。
銀杏は衣を非常に薄く纏わせて、ほろ苦さと香ばしさがある。
安納芋は、衣の中を炊くイメージで油の温度を調整してじっくり火を通し、
外はカリッと、中はホクホクに仕上がり、甘味が際立つ。
塩を添えているので、お好みで。

天麩羅【甘鯛 鱗揚げ】
甘鯛は、鱗を残したまま食べやすい大きさにカットし、身の方に衣をつけて高温で揚げる。
身はジューシーになり、鱗は立ってサクサクになる。
添えたのは、鰹と羅臼昆布の出汁で作った泡ソースと粗塩。
甘鯛の旨味にほんのりと出汁の香りが加わり、美味しさが増している。

天麩羅【ハマグリ】
ハマグリに衣を厚めに纏わせて揚げ、ハマグリの出汁で作った泡ソースと粗塩を合わせる。
天つゆではなく泡ソースなので、衣のサクサク感を楽しめ、噛むと凝縮された海の旨味を感じる。

椀物【パンチェッタと松茸の赤鶏コンソメ仕立て】
国産赤鶏を使い、じっくり煮て作ったコンソメがベース。
松茸は傘と軸に分け、傘は厚めに切って火にかけたコンソメに入れ香りを移す(アンフュゼ)。
軸は細く裂いて、小さくカットしたパンチェッタとお椀に入れる。
そこに熱々のコンソメを注いで瞬間的に蒸らし、スライスしたカボスを添えて出てくる。
土瓶蒸しをこの店独自のアプローチで別の料理に仕立てた一品。
松茸の香りもよく、コンソメやパンチェッタの旨味など洋のものを掛け合わせるのが面白い。

メイン【鹿児島産黒毛和牛イチボのステーキサンド】
イチボは、お尻の先の方にあるモモ肉で、運動量が多い部位なので、
肉にしっかりとした噛み応えがあり、細かな霜降りで柔らかくジューシーな味わい。
余分な脂を落としつつ旨味を閉じ込めるため、遠火の炭火でじっくり1時間火入れする。
トーストしたパンにバター、特製味噌ソースを塗り(ナッペ)、
厚切りしたイチボ肉を挟んで食べやすい大きさにカット。
特製味噌ソースは、4種の味噌にグリーンマスタードを加えて作ったもの。
肉をカットした断面のロゼ色が鮮やかで、
濃厚な赤身の旨味と脂の甘さを、味噌のコクが引き立てて、美味しい。
贅沢サンド。

【土鍋で炊いた銀シャリ 卵かけご飯仕立て】
だいたい月ごとに変わっていくが、我々の時のお米は島根産「きぬむすめ」を使用。
炊きあがりが白くツヤツヤで、コシヒカリ似た旨みと弾力があるお米。
それを土鍋で炊き、できたらプレゼンテーションがある。
それぞれのお茶碗によそってくれるのだが、単なるご飯だけではなく、必ずひと手間加える。
この日は、卵の白身と黄身に別々で手を加えて合わせた、卵かけご飯仕立て。
黄身は昆布と鰹出汁で下味を加え、すりおろしたネバリスターを加えて、モチモチ食感に。
白身も、メレンゲにした後に昆布と鰹出汁で下味を加えている。
ご飯と混ぜると、卵かけご飯が完成する仕掛け。
もちろん、白身と御飯、黄身と御飯などの楽しみ方もできる。
口当たりは軽やかだが、しっかりとした卵の旨味が米の甘味によく絡み、
和食の〆が新しい表情になった一品。
おかわりもできる。

デザート【不思議な食感のお餅とシャインマスカット】
餅粉に、牛乳や生クリームなどの乳製品も加えて練り込み、独特の弾力とコクを出す。
真っ白なお餅にカットした緑のマスカットで、爽やかなコントラストのデザート。
モチモチしながらミルキーな味わいもあり、フルーツで季節を感じさせるデザート。

■■攻略法■■
基本1日3組までなので、予約は必須。

■■チョッチュ■■
照明がやや暗めでトイレの男女表示が分かりづらいかなぁ。一度行ったら分かるのですが。
椅子を引く時にちょっと大きな音がするので、工夫してくれたら嬉しいなぁ。

■■オススメ店■■
友滝さん 熊本市中央区 寿司「むら上」

■■その他■■
客単価 : 15,000円前後 (「創作天麩羅コース」(13,200円)+酒2杯程度で)
「旬を味わう ときコース」(16,500円)を頼む人が多い

ビールは、生800円から、瓶800円から
ハイボールは、800円から
焼酎は、グラス800円から
日本酒は、1合1,800円から、ボトル(4合瓶)7,800円から
ワインは、グラス1,200円から、ボトル6,000円から
煎茶(奥八女)1,000円、玉露きらり31(奥八女)1,800円、お抹茶 和光2,500円

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