FM 福岡 FUKUOKA

BUTCH COUNTDOWN RADIO

ザ・メシュラン

放送日:2025-09-19(金) 地域:中央区高砂

飯家 まつもと

TEL
092-401-3835
住所
福岡市中央区高砂1-16-36
ライオンズマンション高砂106
ジャンル
和食 居酒屋
オープン日
2025年8月5日
席数
22席(カウンター5席)
営業時間
17:30~24:00(L.O. 23:00)

定休日:日曜・祝日
調査日
■2025年9月5日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
URL
https://www.instagram.com/hideaki_matumoto/

内容

今日ご紹介するのは、FM福岡からもほど近い、日赤通りを高砂の方に少し入った場所にあるアッパー居酒屋さんです。
建物の1階にある白壁と格子で、店名を掲げているのですぐに分かります。
店内は、入ってすぐにオープンキッチンのカウンター席、奥にテーブル席があり、
和食らしく簡素でゆったりとした空間になっています。
店主の松本さんは、実家が魚屋という環境で育ち、幼少期から魚に親しんできました。
最初は「京料理 熊魚菴 たん熊」で11年修業。うち、7年は横浜「ホテルニューグランド店」で、
4年は「ウェスティンホテル仙台 一舞庵」のオープニングスタッフとして経験を積んでいます。
その後、「西中洲 飯家 くーた」で11年修業。銀座店2丁目店の料理長などを経て、
京料理を中心に幅広い和食の技術を磨き上げ、この店を独立オープン。この道22年。
「最近はコース料理のみの和食店が多いが、ふらっと立ち寄り、
食べたいものを一品から気軽に注文できる居酒屋のような場所にしたかった」と言うことで、
アラカルト主体のアッパー居酒屋のようなお店で、「居酒屋」と名乗りながらも、小料理屋や割烹に近いです。
食材は、柳橋連合市場に行ったり、専門店から直接選び抜いた魚介類・肉類や野菜を仕入れています。
アクセスもよく、ゆったりと好きな料理を好きなだけ楽しめるお店です。

チェック

アラカルトがメイン
コースは希望に応じて用意可能。料理で6,000円前後からの相談。
魚介類を使った料理は仕入れにより変わるので、参考にしてください

【お通し】(650円)
座ると出てきて、これが席料の代わりとなる。
内容は日替わりで、この日は「蕪とアコウの炊き合わせ」。
蕪はしっとりと出汁を含み、高級魚であるアコウ(キジハタ)は上品な甘みと弾力をたたえる。
そこにかけられたのは、9月なので菊花餡。出汁の旨味を凝縮しつつも重さはなく味をまとめている。
この価格でしっかりとした和食、しかも、高級魚を使うところに、和食への矜持が見られる一品。

【刺身盛り合わせ(5種)】(時価、だいたい2,000円前後)
3種と5種があり、3種で1,200円前後、5種で2,000円前後になる。この日は2,000円だった。
仕入れにより内容は変わり、この日は「本鮪の中トロ(奄美)」、「イカと鯵の鳴門巻き(玄海)」、
「鯛(玄海)」、「締め鯖の炙り(大分)」、「クジラベーコン(大西洋)」。
鳴門巻きは、店主の実家の魚屋さんで鉢盛をする時に作っていたもので、あまり見ない一品。
鯵、包丁目を入れたイカ、紫蘇を巻いたもので、手が込んだ仕事をしている。
粘りと甘みを紫蘇が引き締めていて、美味しい。
鯛もさっぱりとした美味しさで、締め鯖は軽く炙って香ばしさを引き出し、
クジラベーコンは脂の甘さが際立っていた。
様々な仕事をすることで、食感や香りの変化を感じ、単なる盛り合わせにはなっていない。

【本かつおの塩たたき】(1,600円)
最近の流行りで、ポン酢や醤油ではなく塩で頂くスタイル。
この時期にしてはしっかり脂ものった長崎産の鰹の皮目を強火で香ばしく炙り、
粗塩を振って酢橘を絞ってたたいてお皿に盛りつけ、
にんにくスライス、酢橘スライス、茗荷、紫蘇のマイクロハーブを添えて出てきた。
香ばしさを出しつつ身はレアに保つ程よい火加減で、塩がシンプルに素材の旨味を引き出している。
香りのある添え物が、後口に心地よい余韻を残す。

【新さんま 青唐たたき】(2,000円)
秋刀魚は、刺身、青唐たたき、塩焼きと選べて、我々は青唐たたきをチョイス。
秋を告げる新秋刀魚丸ごと1匹を細切りにして、大根卸、醤油、カボス、青唐辛子で和えてたたく。
皿に盛り付け、茗荷、カイワレを添え、カボスの皮を削りかけて出てくる。
脂の乗った秋刀魚を青唐の刺激と柑橘の酸味が包み込み、爽やかさと辛味のバランスが良い。
薬味を巧みに使うことで、秋刀魚の持つクセを軽やかに仕立て直す工夫が素晴らしい。

【ツガニ(モクズガニ)のしょう油炊き】(1杯 1,400円)
ツガニは、ほんのり甘辛くした醤油出汁で炊き、身をほぐして甲羅に盛り、仕上げに炊き汁をかけて出てきた。
面倒だから出さないお店が多い中、足の先まで丁寧に身を取り出していて、素晴らしいお仕事。
今が旬のツガニで、川ガニ特有の濃厚な風味を存分に楽しめる。

【すっぽんの小籠包】(4個入り1,000円)
すっぽんはバラしてから一度炊き、ほぐした身と煮凝り、葱生姜などを加えて餡を作り、
厚めの自家製の皮で包み、蒸す。
口に含むと生姜の効いた熱々のスープが溢れ、すっぽん特有の濃厚な旨味を、生姜が爽やかに引き締める。
クセがなく、すっぽんが苦手な人でも食べられる。優れたアイデアで、完成度の高い和風点心。

【朝引き骨付きもものから揚げ】(1,800円)
迫力もあり、グループで頼むと良い。
若鶏もも肉1本を客数に合わせて切り分け、豪快に揚げて提供する一品。
味付けは塩胡椒のみで、カットした後に小麦粉の衣をつけて揚げ、
仕上げに塩とブラックペッパーを振り、葉物野菜を添えて出てくる。
皮はパリッと香ばしく、中はジューシーで、骨付きなので、素朴ながら力強い美味しさを感じる。

【かますの棒寿司】(円)
カマスは、炙り刺し、塩焼き、棒寿司から選べて、我々は、棒寿司で注文。
岡山県の郷土料理である「かますの棒寿司」をアレンジ。
通常は締めて使うが、新鮮なままのカマスを使うという、古典的な料理を今風にアレンジするのが面白い。
皮目を軽く炙り、米酢を合わせたシャリには胡麻と大葉とガリを忍ばせ、
食べやすい大きさにカットし、上には酢橘を添えて出てくる。
フレッシュなカマスの軽快さと、炙りの香ばしさがあり、シャリの香りが爽やかさをさらに引き立てる。
締めに良いし、お腹が空いていれば、途中のしのぎにしても良い一品。

■■攻略法■■
アラカルトのメニューがたくさんあるので、複数人で訪れ、シェアして色々な料理を楽しむべし。

■■チョッチュ■■
オープンしたばかりなので、スタッフがちょっと慣れてなかったかなぁ。
刺しちょこがちょっと深いので、浅めのものに変えた方が食べやすいかも。

■■オススメ店■■
松本さん 中央区春吉 「博多ひさご」

■■その他■■
客単価 : 飲んで食べて 8,000円前後

ビールは、生600円から、瓶850円から
ハイボールは700円から、酎ハイは700円から
日本酒は、グラス600円から、1合1,100円から
焼酎は、グラス600円から
ワインは、グラス700円から、ボトル4,800円から

人気メニュー ベスト3
3位 : 【すっぽんの小籠包】(4個入り1,000円)
2位 : 【朝引き骨付きもものから揚げ】(1,800円)
1位 : 【刺身盛り合わせ(5種)】(時価、だいたい2,000円前後)

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