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ザ・メシュラン

放送日:2025-09-12(金) 地域:中央区

和料理と寿し ろんじ

TEL
092-401-1810
住所
福岡市中央区西中洲2-26 燦瓢閣 1F
ジャンル
和食
オープン日
2025年8月29日
席数
6席(カウンターのみ)
営業時間
17:00~24:00 (コース料理最終入店 22:00、
アラカルトLO 23:30)

定休日:火曜日
調査日
■2025年8月29日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
URL
https://www.instagram.com/ronji_waryouri_syari/

内容

今日ご紹介するのは、西中洲の中ほどにある、アラカルトでもコースでも気軽に楽しめる和食と寿司のお店です。
1970年代から西中洲に佇むビルの1階にあり、提灯が掲げてあるのですぐに分かります。
店内はわずかカウンター6席で、墨色に統一された内装にカウンターの木目が映えます。
ここは、同じく西中洲にある「西の隠れ」の姉妹店になります。
店主の井上さんは、割烹や和食店で腕を磨き、寿司は「西の隠れ」での経験をベースに独学で研鑽。
現在はここの店主として一人でカウンターに立ち、仕込みから料理まで一貫して担っています。
この道14年。
この店のポイントは、西中洲に多い「完全コース制」の店とは一線を画し、
アラカルトでもコースでも気軽に楽しめるということ。
ちなみに、コースを頼んだとしても、西中洲ではリーズナブルです。
魚介類は、毎朝、長浜鮮魚市場に足を運び、直接目利きして仕入れ、
鮮度を活かすものはその日のうちに、旨味を引き出すものは熟成をかけて提供しています。
西中洲にありながら気軽に和食と寿司を楽しむことができ、わずか6席のみなので予約必須のお店です。

チェック

アラカルトとコース
アラカルトの場合、「お通し」(800円)
コースは、「夜のおまかせ」(8,800円)
コースの予約は1名様から当日の12時までだが、なるべく早めにする方が良い

我々はこちらのお店のことがよく分かるように、あえてコースで頼んだ

【夜のおまかせ】(8,800円)
八寸、お造り、焼物、名物、寿司、赤だし、デザート

八寸
この日は5点盛りで出てきた。
「バターナッツかぼちゃのすり流し」
バターナッツかぼちゃは、ひょうたんのような形をしていて、コクのある甘味が特徴。
これを蒸して裏ごしし、濃いめに引いた鰹出汁でのばして塩で味を整えたもの。
一般的な南京かぼちゃに比べると甘味は控えめなので、
コクはあるがよりすっきりした味になっている。
滑らかで軽やかな口当たりで、最初の一品として心地よい。
「蛸の柔らか煮」
真蛸の繊維を叩いて柔らかくし、70度前後の低温を保ちながらゆっくり煮込む。
醤油と出汁で優しい味付けになっている。塩と山葵を添えているので、お好みで。
繊維を壊す下処理をしているため、口の中でホロッとほどける程度で食感は残している。
噛むごとに旨みがじんわり広がり、酒のつまみにぴったり。
「無花果の白和え」
最近人気の「フルーツ×白和え」の流れの一品。
木綿豆腐をしっかり水切りし、胡麻、味噌、砂糖を加えて白和え衣を作り、
皮をむいてカットした「とよみつひめ」にかける。
無花果の甘酸っぱさと、白和えのまろやかさがよく合っていて、
八寸の中でも唯一の酸味がよいアクセントになる。
「つぶ貝のうま煮」
これは磯つぶ貝を使った一品。
最初に蒸すことで、固くなりがちな身を柔らかく仕上げ、薄味の煮汁で煮ることで、味を整える。
火入れの加減が絶妙で、弾力を残しつつも歯切れが良く、
貝の自然な磯の香りと旨みをよく引き出している。
「揚げ銀杏 からすみ掛け」
銀杏を素揚げし、塩を効かせた自家製からすみをふんだんに削りかけた一品。
銀杏のホクホク感にからすみの旨味と塩気が加わり、濃厚な味わいに。
秋らしさと高級感を兼ね備えた、ザ酒の肴。
季節感、食感、味の濃淡に変化とリズム感があり、酒と合わせる意識がはっきりと見える。

お造り
この日は、長崎産のヨコワマグロだった。
赤身を切りつけ、卵黄と醤油をブレンドした卵黄醤油を垂らし、
自家製海苔の佃煮、芽葱と穂紫蘇をのせて出てきた。
脂が控えめな刺身のコクを卵黄醤油が補い、美味しかった。

焼物
この日は、宮崎県産鰻の白焼きだった。
蒸さずに生から直焼きする関西風の料理法で、身はふっくら、皮目はパリッとしている。
塩と山葵を添えているので、お好みで。
2貫という程よいボリューム。

揚物【嶺岡豆腐の揚げ出し】
嶺岡豆腐は、牛乳と葛粉から作られるもっちりとした食感のもの。
こちらのお店で牛乳と葛粉を練り上げて作った嶺岡豆腐に片栗粉をつけて揚げ、
昆布と鰹の一番出汁に浸したもの。
乳製品特有のクセは抑えられているので、牛乳が苦手な人でも食べやすい。
この後に続く寿司への口直し的役割がある。

寿司
米酢はシャープさに丸みを持たせる配合で、2種類ほどをブレンドし、
シャリは、ほんのり温かい適温で提供することで、ネタの脂や香りを引き出している。
また、コースでは全体の流れを考え、やや小ぶりに握っていて、軽やかで、口の中でほどける。
基本的に「煮切り」や「塩・柑橘」を施してあり、客が醤油をつける必要はない。
内容はその日の仕入れによって変わる。

【生穴子】
対馬産の穴子は、丁寧に骨切りし、身の表面を軽く炙り、煮切りを塗って出てくる。
骨感は一切なく、ふんわりとした口当たり。
香ばしさと脂の甘みが広がり、序盤としては珍しい一貫。

【ビワマス】
琵琶湖の固有種で、クセのない味わいと、とろける脂が特徴の高級魚。
それに包丁目を入れて、煮切りを塗って出てくる。
サーモン系特有の脂臭さはなく、すっきりとした旨味で、一瞬「白身」と錯覚するほど上品。

【カンパチ】
鹿児島産を5日間熟成させたもので、煮切りを塗って出てくる。
しっとりとねっとり感があり、凝縮された旨味と脂のバランスが良い。
フレッシュな刺身とはまた違った「旨味の厚み」を体感できる一貫。

【ヤリイカ】
少し寝かせたヤリイカは、薄造りして細切りし、軽く叩いて握り、煮切りを塗って出てくる。
繊維を断つことで、身がフワフワしてシャリと舌の間でほぐれるような食感。
山葵の清涼感とともに、上品でねっとりとした甘さが際立つ。

【鯵の棒寿司】
鯵の棒寿司を作り、1貫ずつにカットし、海苔で挟むようにして出てくる。
軽く炙った鯵の脂の旨みが香ばしさと共に広がり、ボリューム感もある。
こういう変化球がコース中盤に出ることで、良いアクセントになっている。

【帆立】
北海道産の帆立の貝柱を生のまま握り、煮切りを塗って出てくる。
しっとりとした質感があり、自然な甘みと煮切りの塩気とのバランスが良い。
シンプルで素材味。

【煮穴子】
こちらは小ぶりの穴子を蒸さずに煮たもので、穴子の詰めを塗って出てくる。
生穴子とは対照的に、濃厚で柔らかな味わい。
コースの中で二つの穴子を食べ比べできる構成が面白い。

【トロタク細巻き】
対馬産鮪のトロと、しっかり干した沢庵を極細切りにして巻く。
沢庵の切り方がポイントで、カリカリ感がトロの脂に寄り添い、噛むほどに一体感が出てくる。
料理人の細やかな配慮が光る一品。

【干瓢巻き】
昔ながらで素朴な甘辛く炊いた干瓢が、寿司コースの締めにふさわしい安堵感を与える。

【赤だし】
濃いめの合わせ味噌仕立てで、寿司の後を引き締めてくれる。

【糸島たまごのプリン】
糸島の玉子を使い、やや固めで濃厚な味わいで、ちょっと懐かしい感じ。

■■攻略法■■
6席しかないので、予約は必須。
がっつり食べたいならコースがお得。

■■チョッチュ■■
店内の壁には寿司ネタしか掲げていなので、アラカルトの方のために日替わりのオススメなどもあるといいなぁ。

■■オススメ店■■
井上さん 天神 「博多っ子純情屋台 喜柳」

■■その他■■
客単価 : 飲んで食べて アラカルトだと8,000円前後 コースだと13,000円前後 
コースとアラカルトを頼む人は半々くらい

ビールは、660円から。
ハイボールは748円から、サワーは770円から。
焼酎は、グラス880円から。
日本酒は、グラス880円から、1合1,320円から。
ワインは、グラス880円から、ボトル7,700円から。

単品握り人気メニュー ベスト3
3位 : 【中トロ】
2位 : 【ヤリイカ】
1位 : 【生穴子】

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