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放送日:2025-03-28(金) 地域:早良区
レストラン 五島
- TEL
- 092-600-9704
- 住所
- 福岡市早良区百道1-5-1 エスペランサ百道 103
- ジャンル
- 洋食
- オープン日
- 2023年12月10日
- 席数
- 14席(カウンター6席、半個室あり)
- 営業時間
- ランチ 12:00 ~ 15:00(13:00入店) /
ディナー 18:00 ~ 23:00(20:00入店)
定休日:水曜日
- 調査日
- ■2025年3月14日
■天候 晴れ
■時間 20時00分
内容
今日ご紹介するのは、早良区役所の近くにある、隠れ家風のフレンチ・レストランです。
入口が分かりにくいのですが、通りから横道に入り、有名な火鍋のお店を通り過ぎると、
ちょっとした森のようにキレイに植樹された庭が現れ、その一番奥に薪を積んだ大きなガラス窓のお店があります。
まさに、「Refugeforestiere(ルフージュフォレスティエール:森の隠れ家)」といった感じです。
入口の扉にはスライスした丸太が貼られ、取っ手はアンティークの鋤、
店内にも木をふんだんに使い、スタイリッシュですが古めかしさも出していて、暖かさを感じます。
店主の五島さんは、フレンチの繊細な技法に魅せられ、福岡市内のフレンチレストランへ。
2003年から「フレンチの鉄人」坂井宏行シェフの店「ラ・ロシェル福岡」で修行し、2013年にはシェフに就任。
約10年シェフを務めた後、2024年に独立し、この店をオープンしました。この道29年。
料理、サービスは店主お一人でされているため、コースのみの完全予約制です。
その分、サービスのスピードはややゆっくりですが、それがまた特別感を生みます。
料理に集中し、ゆっくりとした時間を楽しむのが正解です。
お店のコンセプトは、「九州の食材と器を活かしたフレンチ」。
器は九州の陶磁器を中心に揃え、食材に関して、魚介類は新鮮なものを長浜に買い付けに行ったり、
野菜は無農薬・有機栽培のものを中心に直売所に仕入れに行くなど自分の目で確かめたもの、
こだわりのヨーロッパからの輸入品など、九州のものにフレンチの王道食材を組み合わせ、
独自のセンスでコースへと昇華させています。
記念日など大切な人と過ごすのにぴったりな、フレンチ・レストランです。
チェック
コースのみの完全予約制。1名様から可。
夜は日替わりの【ディナーA】(11,000円)、
オマール海老と黒毛和牛が入った【ディナーB】(15,400円)の2コース
サービス料なし
我々は、【ディナーA】(11,000円)を頼んだ。
アミューズ【自家製カッテージチーズと蝦夷鹿の生ハムの小さなシュー】
カッテージチーズは酸を使って優しく凝固させたもの。
蝦夷鹿の生ハムは、10日間塩漬けして塩抜きし、一晩乾かして燻製したもの。
それらを小さなシュー皮で挟んで、一口サイズのサンドにしている。
鹿肉独特の旨味が凝縮され、チーズのキレの良いコクが加わる。
アミューズ【里芋のフラン、新物あおさ海苔と北海道ズワイガニのソース】
里芋は滑らかに裏ごしし、フラン(洋風茶碗蒸し)に仕上げる。
あおさ海苔にズワイガニのほぐし身を加えたソースをフランにかける。
とろけるようなフランに、カニの甘みとあおさ海苔の磯の香りが良い。
冷製前菜【鰆と菜の花のタルタル、ストゥーリアキャビア添え】
鰆はサイコロ状に切り、ボイルした菜の花、エシャロット、柚子、ケイパー、セロリ、
ニンニク、レモン汁、オリーブオイルとともに型に入れて冷やし固めてタルタルに。
その上に北海道産男爵芋のムース、ストゥーリアキャビアをのせ、エディブルフラワー、マイクロ赤紫蘇を飾る。
マセラシオンという、漬け込む技法でハーブを抽出したオリーブオイルをかけて出てきた。
男爵芋のムースは、皮をむいて鶏のブイヨン、玉葱と煮込んで潰してピューレにし、
ゼラチン、ホイップクリームと合わせたもの。
ストゥーリアは、フランス南西部で養殖キャビアを生産するスタージョン社の最高級ブランド。
春の訪れを感じる爽やかな風味で食べやすく、キャビアの濃厚なコクが楽しめる一皿。
盛り付けもキレイ。
冷製前菜【パテ・アンクルート】
豚の肩ロースとヒレをプティサル(10日間塩漬け)し、大きくカットし、パテと合わせる。
パイ生地を型に貼り付け、中にパテを詰め、コンベクションオーブンでじっくり焼き上げる。
仕上げにコンソメジュレを流し込んで、パテ・アンクルートは完成。
厚めにカットしたパテ・アンクルートを皿に盛り付け、
フォアグラのムース、バルサミコソース、カットしたキンカン(たまたま)とつぼみ菜をアクセントとして添える。
クラシックなフランス料理の王道という感じの一品で、パイ生地は軽やか。
バルサミコの酸味が絶妙なアクセントとなり、口の中で旨みが何層にも広がる。
温製前菜【対馬産黄金穴子のコンソメ煮】
対馬産黄金穴子は、一度蒸して柔らかくし、
バプール(穴子でとった出汁でじっくり蒸し上げる)して味を入れ、最後に炙る。
米茄子は揚げ浸しにして、コンソメの旨みを染み込ませる。
茄子を皿に盛り付け、上に穴子、赤米のおこげのチップをのせ、
ブイヤベースのソースをかけ、彩でそら豆を添える。
このブイヤベースには、カットして叩いたふきのとうを入れて春の香りを加えている。
穴子のふわふわ感とカリカリの赤米のおこげの対比を楽しめる構成。
茄子の揚げ浸しは、コンソメの旨みをたっぷり吸い込んでいてとても美味しい。
コースをリズミカルにしてくれる料理。
【パンとバター】
自家製の十六穀米入りフォカッチゃと、バゲット、レスキューレのAOC有塩バターが出てきた。
フォカッチャはモチモチした食感で、穀物のプチプチした食感が良い自家製。
高級なレスキューレバターは、濃厚なコクとクリーミーさが魅力。
無料でおかわりできるのは嬉しいが、コースのボリュームを考えると食べすぎ注意。
魚料理【天然ヒラメのミキュイ、ホワイトアスパラとブールブランソース】
フランス産ホワイトアスパラは皮をむき、その皮で茹で汁を作って、その中で程よい固さになるまでボイル。
鍋ごと氷水に漬けて、冷める浸透圧で香りをアスパラの中に戻すという手の込みよう。
長崎産天然ヒラメはミキュイ(半生)に仕上げ、皿の中央に盛りつける。
白ワイン、白ワインビネガー、エシャロット、バターで作った、ブールブランソースをかけ、
飾りでツリーマスタードを添え、爽やかな風味付けで、オレンジで作ったビネグレットを回しかけていた。
ホワイトアスパラは、エグさがなく、とても美味しい。
ヒラメはしっとり感を損なわない絶妙な火入れで、ヒラメの繊細な旨みにバターのコクが重なる。
肉料理【スペイン産ウズラとハンガリー産フォアグラのキャベツ包み焼き】
ウズラの胸肉とフォアグラをキャベツで包み、オーブンで焼き、
ウズラの出汁と赤ワインで作ったソースをかける。
小田部で採れた甘人参のピューレを添えて、鮮やかに彩っていた。
キャベツで包むことにより、中は蒸し焼き状態になり、
フォアグラの脂を逃がさず、ウズラの胸肉のジューシーさを保つ火入れ。
ウズラの旨味とフォアグラの濃厚なコクと、ちょっとした甘さがあるピュレが良いアクセントになる。
デザート【八朔とミントグリーンティーのジュレ】
フレッシュな八朔に透明感のあるミントグリーンティーのジュレを合わせたもの。
爽やかな後味で、コースの締めに最適。
デザート【博多あまおうのクレープ包み焼き】
アールグレイで味付けしたカスタードとフレッシュなあまおう苺を、
出来立てのココアパウダーで色付けしたクレープで包んだ温かなデザート。
それに、砕いたビスケット、フレッシュなあまおうとバニラアイスを添える。
苺の甘酸っぱさが良い。
【コーヒーとプティフール】
この日は、レンズ豆入りホワイトチョコブラウニーだった。
しっとりとした食感と上品な甘み。
■■攻略法■■
前日までに予約をするべし。
シェフ一人でされているため、時間に余裕を持って訪れるのがおススメ。
■■チョッチュ■■
【ディナーA】コースは日替わりなので、どのようなものが出るのか、コース表があると嬉しいなぁ。
■■オススメ店■■
五島さん 福岡市南区 「食堂セゾンドール」
■■その他■■
客単価 : コースと飲んだだけ
(例えば、我々のように【ディナーA】(11,000円)を頼んで15,000円くらい)
ビールは、生700円から。
ワインは、グラス800円から、ボトル4,500円から。
ワインのペアリングは、5,500円から。
夜のコースを頼む人は、【ディナーA】(11,000円)、【ディナーB】(15,400円)、半々だそうです