FM 福岡 FUKUOKA

BUTCH COUNTDOWN RADIO

ザ・メシュラン

放送日:2024-10-11(金) 地域:中央区

Ristorante FONTANA

TEL
092-732-6678
住所
福岡市中央区渡辺通4丁目8-28 F.Tビル B1F
ジャンル
洋食
オープン日
1991年
席数
30席
営業時間
ランチ 11:30~14:30(L.O. 13:30) / 
ディナー 18:00~22:00(L.O. 20:30)

定休日:月曜日、第2、4日曜日
調査日
■2024年9月27日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
URL
https://fontana1991.jp/

内容

今日ご紹介するのは、渡辺通、スカラエスパシオも入っているビルの地下1階にあるイタリアン・レストランです。
ビルの地下1階、扉を開けると、都会の喧騒とはかけ離れた「大人の上質な隠れ家」が広がります。
2018年に全面改装し、「時の積層」をデザインコンセプトに、「古くから続く由緒あるフォンタナ家」の玄関をイメージし
デザインしたエントランス、ホールからダイニングへと続く道には回廊型のギャラリーがあります。
ダイニングは円形をモチーフとし、天井にはイタリア・ミラノ大聖堂の象徴「ローズ・ウィンドウ」を
象った印象的な天井画を大理石モザイクで施しています。
料理長の小川さんは、もともと「オムライスを作りたい」という強い思いから料理の道へ。
学校で料理の基礎を学んだあと、より広い視野を持つために福岡のホテルレストランへ。
その後、東京の有名フレンチレストランで経験を積み、福岡へ戻りますが、
福岡では、イタリアンレストラン「カノビアーノ福岡」のオープニングに参加し、
パスタに対する愛情が強まり、イタリア料理にシフト。
そして、現在のリストランテ・フォンタナに移り、料理長として8年間です。この道20年。
小川シェフが料理長になる前はアラカルトも提供されていましたが、
より高品質な料理とサービスを提供するため、現在はディナーは1つのコースに絞り込んでいます。
また、食材は直接生産者から仕入れるようにし、厳選された新鮮な素材を活かすスタイルに変えています。
コース内容は2か月に一度くらいのペースで変わっていきますが、
週に一度や月に一度訪れる常連客には、同じ料理を二度出すことはありません。
料理のスタイルは、「レイテスト・クラシック・イタリアン」を標榜していて、
地方料理をベースにし、最新機器を使わず、自分たちの手だけで仕上げることを重視しています。
その料理は、シェフの経験があるフランス料理とイタリア料理を融合させた独特のもので、
シンプルながらも洗練された盛り付けが特徴です。
アクセスが良い場所にありながら、隠れ家のような空間が広がる、記念日やデートにも使いたいお店です。

チェック

ディナーは、12100円のコースのみ
料理のグレードアップや特別な要望などは要相談

ディナーコース
コースに使用する素材を書いたメニュー表が置かれている

前菜【スナック】
最初に提供されたのは、「スナック」と呼ばれる4種類の前菜プレート。
「モナカ」 : 最中の皮は、筑前町の老舗「もなか屋たねよし」に特注している。
形は福岡の県の花である梅をモチーフとしたもので、季節に合わせて色づけしてもらっている。
この日は、中に「はかた一番どり」の白レバーのパテを詰めていた。
「クレマフリッタ」 : 福岡ではあまりみないマルケ料理で、甘いカスタードクリームに粉をつけて揚げたもの。
それに生ハムを巻き、アクセントに九州の柚子胡椒を使用。
甘さと塩味、少しの辛味が調和している。
「黒イチジクのタルト」 : 佐賀県唐津産の黒イチジクは、皮が薄いので皮ごと頂く。
それと蜂蜜を忍ばせたクリームチーズのムースを、黒胡椒を使ったサブレの上にのせる。
「落花生のスープ」 : 生落花生を湯がき、薄皮を手作業で丁寧に取り除き、玉ねぎと一緒に炒める。
そこに鶏のブイヨンを加え、最後にミキサーで滑らかに仕上げる。
スープの上にはココナッツの香りをつけた泡をのせ、ナッツの風味が強調された一品。

スペシャリテ【カプレーゼ】
リピーターのお客様の強い要望に応えて、この店のスペシャリテになった。
一般的にイメージするものとは全く違う。
様々なフルーツや野菜をベースにした上に、モッツァレラチーズのムース、バジルをのせている。
モッツァレラチーズはイタリア産を使い、生クリーム、牛乳などを加えてピューレにし、エスプーマで仕上げる。
糸島産のトマトは、セミドライ、マリネ、ピューレ、コンポートの4種類のスタイルで仕立て、
ひとすくいごとに、様々な食感が楽しめるようになっている。
朝倉産のシャインマスカット、久留米の巨峰酒のジュレを添えて、甘酸っぱさが全体を引き締めている。

冷たい前菜【鰆のカルパッチョ】
藁焼きにした鰆を中心に、さまざまな素材を組み合わせた一品。
佐賀県白石産の蓮根を蒸して、薄く切って焼き、角切りにしたものを白インゲン豆のピューレとともに敷く。
その上に、水前寺菜のピクルス、鰆をのせ、焼き茄子のピューレとマヨネーズを和えたものを添えている。
キャビアとキャビアライムという2種類のキャビアを忍ばせて、味に変化を出している。
水前寺菜のピクルスが鮮やかな彩りと爽やかな味わいを演出している。

温かい前菜【ズッパ・ディ・ペッシェ(魚のスープ)】
鯛をメインにした温かい魚のスープ料理。
糸島産の5種類以上の魚から取ったスープをベースにしたフレンチで言うブイヤベースのような感じ。
鯛は大分県杵築市産の神経締めを寝かせ、塊のまま30分以上じっくり焼き上げて、人数分に切り分ける。
福津市のシルビオさんが育てた茄子は、シチリアの伝統料理「アグロドルチェ」に仕立てる。
「アグロドルチェ」はイタリア語で「甘酸っぱい」という意味で、酢と砂糖を使った料理。
スープに浮かんだ鯛と茄子、食感のアクセントで、糸島産のジャガイモをチップスにして添えていた。
冷たい茄子と温かい鯛、スープの対比が楽しめるようになっている。

パスタ【タコのシャラティエッリ】
糸島産の新鮮なタコを使った手打ちパスタ。
「シャラティエッリ」は、南イタリアの伝統的な平打ちパスタで、タリアテッレと違い、卵黄は入っていない。
短くて平たいうどんのような感じ。
トマトソースは、フレッシュトマト、アンチョビ、ケッパー、オリーブを使い、タコを煮込んでいる。

メイン肉料理【宮崎県産牛フィレのロースト】
シェフの父親が肉関係の仕事をしていたこともあり、肉の質や調理法には強いこだわりがある。
実は、来店する前から高温のオーブンに入れたり、
分単位で10回以上、休めたりを繰り返し、2時間ほどかけてじっくりと焼き上げている。
そのことで、肉の旨味とジューシーさを逃さないようにしている。
ソースは我々が白ワインを飲んでいたので、合わせてくれた。こういうことができるのが素晴らしい。
この日のソースは、マデラソースをベースに、シェリービネガーで酸味を効かせ、
今取れるハーブをふんだんに使用して香りをつけ、ほんの少しだけバターを加えていた。
ちなみに、赤ワインを飲んでいたら、ボルドレーズソースに鶏のジュ、バルサミコソースを加えたり、
ペッパーの香りがするワインだったら、グリンペッパーのソースを出したりする。
コントルノは、糸島産ピーマン、サツマイモ、ジャガイモ、赤パプリカ、シルビオさんが作ったイタリアン・パプリカ。
サツマイモは2時間煮込んだものをバターで焼き直し、ジャガイモは蒸したてにバターを加えていた。
そして、粒マスタードとカボチャのピュレ。
付け合わせにも手を抜いていないのは嬉しい。
肉はとても柔らかく、ジューシーに仕上がっていた。

デザート【ティラミス】
クラシックなティラミスをベースに、仕立てにホワイトチョコと栗を加えてオリジナリティを出している。

焼き菓子とアフタードリンク
アフタードリンクは、コーヒー、エスプレッソ、カプチーノ、和紅茶などから選ぶ。
コーヒーは、六本松の「コーヒーマン」と共同で作り上げた特別なブレンド。
焼き菓子は、焼き立てにこだわったフィナンシェで、この日は、ピスタチオを使ったもの。
それに、小さなクッキーシューにキャラメルが詰められたシュークリーム。

■■攻略法■■
日付を決めたら早めに予約するべし。なかなか取れません。

■■チョッチュ■■
お店が広くて、トイレに行くとちょっと迷ってしまいます。(スタッフが声をかけてくれます)

■■オススメ店■■
小川さん 中央区薬院 「和未屋 こんぶ」

■■その他■■
客単価 : コースと飲んだだけ

ウイスキーは、1100円から。
リキュールは、880円から。
ワインは、ボトル6600円から。

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