FM 福岡 FUKUOKA

BUTCH COUNTDOWN RADIO

ザ・メシュラン

放送日:2024-03-15(金) 地域:博多区

anciua

TEL
092-452-3136
住所
福岡市博多区東比恵1丁目3-30 dcビル1階
ジャンル
洋食
オープン日
2022年1月
席数
8席
営業時間
基本、18時30分の一斉スタート
(最初に予約した人に合わせる。要相談)

定休日:水曜日
調査日
■2024年3月1日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
URL
https://www.instagram.com/anciua_tavola/

内容

今日ご紹介するのは、御笠川沿いの建物の1階にあるイタリア料理店です。
人通りも少なく、大きな看板があるわけではないので、非常に分かりにくい隠れ家的なお店で、
店内は、打ちっぱなしのコンクリートや木などを組み合わせたモダンな感じで、
アンバーなダウンライトとジャズが流れるとても落ち着いた雰囲気です。
ちなみに、帰りは川からの夜風が気持ちいいです。
オーナーシェフの瀬口さんは、久留米から始まり、東京のイタリアン、ピッツェリアなどで8年修行。
福岡へ戻り、福岡や熊本のレストラン、メニュー開発の仕事を経て、この店で独立。この道20年。
料理は、「イタリア人のシェフが日本に来て和の食材を使ったら
どんな料理を作るだろう?」という発想でできています。
だから、これまで勉強してきたイタリアンの技法を基に、自分の感覚で素材なども組み合わせ、
新たに構築して、日本人が美味しいと思う料理を追求していっています。
そして、酸味を大事にした味付けがあったり、盛り付けもシンプルでキレイさがあるものが並びます。
この店はワンオペになるので、料理はコースのみで、一斉スタートになります。
だいたい18時30分スタートが多いのですが、その日の最初の予約のお客様の都合に合わせるので、
19時からだったり、多少ズレることもありますので、予めご了承ください。
奇をてらう創作ではなく、独創性があり、これまでに味わったことのない料理をゆったりと楽しめるお店です。

チェック

12100円のコースのみ(内容は日替わり)
前日までで、2名様からの受付
サービス料なし

【トマトのタルト】
1口2口サイズのタルトが登場。
生地は、オリーブの実を乾燥させてパウダーにしたものを
薄力粉などの材料に混ぜて練りこんで、型に合わせてオーブンで焼いて作る。
その上に水切りしたヨーグルト、軽く火を入れてセミドライにした高知産のフルーツトマトをのせていた。
普通、タルトの生地は甘いが、これはほんのりと渋み、酸味があり、濃縮されたトマトの旨味に合う。

【海のクロワッサン】
コースに必ず出てきて、この店のスペシャリテと言っていいくらい人気の一品。
生地の中に、店名にもなっているアンチョビ(アンチュアはアンチョビの方言)とあおさのりを練り込み、
発酵させた状態で置き、コースのスタートに合わせて焼き上げ、出来立てで温かいまま出てくる。
焼き直しではないので、外側がパリパリで中がフワッと仕上がり、
あおさのりの香り、アンチョビの塩気がよく、とても美味しい。
お代わりしたいという人は多いが、次回へのお楽しみに。

【タコのサラダ】
真ダコは叩いて柔らかくし、真空にして低温でゆっくりと蒸す。
この時の温度は、水分が出て縮まないギリギリのポイントにしている。
天然のクレソン、ちょっとピリッとするラディッシュの新芽を添えてオリーブオイルをかける。
広島産のレモンで作ったレモンピューレのソースを添えているので、お好みで。
タコとレモンの組み合わせは定番だが、和えるのではなく別々で出してお客様にゆだねるのがミソ。
火入れが抜群のタコと程よい酸味のレモンピューレがとても合う。

【蕪のフラン】
フランとは、分かりやすく言うと「洋風茶碗蒸し」。
蕪は蒸し煮したあとピューレにする。
それに、卵白、ミルクなど合わせて蒸す。味付けは塩のみ。
その上にアクアパッツァのように仕上げた菜の花とアサリのソースをかけて、
セミドライトマトを1つ落としていた。
甘い蕪とアサリの塩気のバランスが良い。

【全粒粉と北海道の小麦を使ったチャバタ】
チャバタは、小麦粉、水、塩、イースト、オリーブオイルなどで作られるイタリアの白パン。
周りがカリッとして、中はしっとりモチモチで、香りも良い。
1回くらいだったら、お代わり可能。

【太刀魚と春キャベツ、筍、焦がしアンチョビのソース】
太刀魚は骨を取り除き、一度サラマンダーで焼いている。
キャベツはじんわり火をいれ、食感を損なわないようにしている。
焦がしアンチョビのソースは、アンチョビがパウダー状になるまで火を入れ、ニンニクなどと合わせたもの。
このソースはシェフが大好きな味で、こだわっていて、香ばしさが良く、塩味は強くなく、旨味が濃い。
それぞれの食材のテクスチャー、味、
合わせた時の広がりを感じるフィニッシュなど、様々な味わいを楽しめる一品。

【イカスミのパスタ】
パスタはスパゲッティーニ。
甲イカのイカスミに、オイル煮してペースト状になったふきのとう、トマトを加えてソースを作る。
茹であがったパスタとソースを絡めて皿に盛り付け、
ヤリイカの身を添え、カラスミパウダーを振りかけ、バーナーで炙って香ばしさを出す。
スミと身で別々の種類のイカを使っているのがユニーク。
ソースも甘さだけではなく酸味も感じ、意外とさっぱり食べられる。

【そら豆のニョッキ】
そら豆を潰して糸島産のフレッシュチーズを混ぜ、小麦粉を極力減らしたニョッキ。
ソースはバターとチーズでシンプルに仕上げ、グリンピースのパウダーをふんわり散らす。
ニョッキはそら豆と同じ大きさにしていて、具材としてそら豆も入れ、食感の違いを出している。
パスタが2品続いたが、全然気にならないほど別物だった。

【牛ホホ肉のブラッサート】
ブラッサートは北イタリアの料理で、赤ワインとバルサミコ、野菜と一緒に牛ホホ肉を3時間煮込む。
ソースの味が肉に染み込み、濃厚な旨味なので、ちょこちょこ切って、お酒のつまみにすると良い。
添えていたのは、菊芋のグラタン。
菊芋は皮を程よく残して剥き、バターと一緒に真空パックにして火を入れて、食感が残る程度に潰す。
それに軽く塩を振って丸く成型し、ホワイトソース、トリュフ、チーズをのせて焼き上げる。
菊芋のクセがなくなり、美味しい。

【デザート】
キャラメルのアイスクリームの上に焼き芋のクリーム、エスプレッソのチュイールをのせ、
パウダーにしたヘーゼルナッツを仕上げにかけていた。
チュイールは、ほんのり甘くてサクサクした、薄く焼いたクッキーのようなもの。
甘すぎず、香ばしさも感じるのでさっぱりする。

■■攻略法■■
基本6時30分の予約が多いのだが、スタート時間は最初に予約した人が決めることができます。
なるべく早く予約して1番のりになり、自分の時間をお願いするべし。

■■チョッチュ■■
元々は置きっぱなしにする我々が悪いのですが、お皿を下げてもらう時に、カトラリーをのせていると一緒に下げられてしまうので、予備のカトラリーを置いてもらうといいかなぁ。ワンオペだから大変ですし。

■■オススメ店■■
瀬口さん 中央区高砂 「えのもと」

■■その他■■
客単価 : コースと飲んだだけ 18000円くらい

ビールは、瓶700円から。
ハイボールは900円から。
ワインは、グラス1200円から、ボトル6000円から。

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