内容

今日ご紹介するのは、春吉公園の近くにある水炊き専門店です。
ビルの1階、少し上がったところにあり、藁すきの入った壁と天井に囲まれ、奥には坪庭も見えます。
店主の上田さんは、バーに勤めたのち、大手門の「博多水炊き専門 橙」のオープンとともにお店へ。
6年修業ののち、「焼とり 鳥次」で3年修業して、この店をオープンして独立しました。この道12年。
ということで、食鳥処理の免許も持っています。
扱う鶏は鮮度を重視していて、福岡近郊から朝引きの若鶏を仕入れ、この店で各部位に分けています。
だから、唐揚げなどは胸肉、ガラはスープに、その他は水炊きの材料になっているので、
この店で一通りのオーダーをすると、鶏一羽分を味わえることになります。
ちなみに、ガラでスープを取る時は、4、5時間、濁らないように沸騰させずに優しく炊くそうです。
これから寒くなる季節にぴったりのお店です。

チェック

コースはなく、料理は水炊きと唐揚げのみ
水炊きは、成人1名に付き1人前をお願いしている。

お通し【胡麻鶏】(350円)
座ると出てきて、これが席料の代わりとなる。
茹でた胸肉にきゅうりを添え、たっぷりの胡麻ダレとすり胡麻をかけて出てくる。
きゅうりは、一度水にさらして独特の臭みを取り除き、パリパリしていた。
胡麻ダレは、胡麻ペーストをベースに醤油、味醂などを加えて作ったもの。
和風棒棒鶏のような感じ。
胸肉はパサつかず、お酒のアテにも良い。
これをつまみながら、水炊きの用意ができるのを待つべし。

【唐揚げ】(3ヶ450円、5ヶ750円)
水炊き以外で注文できる料理はコレのみで、頼む人は多い。
目安となる価格を書いているが、1個150円で人数分頼むこともできる。
下味をつけずに、胸肉に片栗粉のみの衣をつけて揚げた、塩唐揚げになる。
水分をうまく閉じ込めることでふっくら膨らんでいて、美味しい。

【水炊き】(1人前3500円)
目の前にコンロが出てきて、その上に鍋をセットしてくれる。
鍋の中には、スープ、骨付きでぶつ切りしたすね肉ともも肉、手羽が入っている。
基本的には、最初にスープを頂くところから、鶏肉の取り分け、つくねや野菜を入れたり、
時間を見たりなど、全てスタッフがやってくれる。

スープを飲む
まずは、火が通ったところで、スープを飲む。
塩、柚子胡椒、葱があるので、お好みで。
鳥独特のクセは抑えられていて、美味しい。
このスープは、この後ドンドン変化していくので、途中で何度が飲んでみると良い。

鶏肉をいただく
次に、すね肉ともも肉を取り分けてくれるので、頂く。
肉は、とても柔らかく、プリプリしてて、鶏の旨味もしっかりとある。
ゼラチンのプルプルした部分もあるが良い。
自家製ポン酢があるので、お好みで。
このポン酢は、橙酢、醤油などに、昆布などを漬け込んで作ったもので、まろやかな味わい。

そして、手羽を頂く。
じっくり炊いているので、皮もトロトロになっている。
やはり、骨の周りの肉は美味しい。

つくね
粗挽きのミンチと、粗めに刻んだ玉葱を練って、水炊きスープに入れる。
砂時計で5分測り、強火で炊いてできあがり。
強火で炊くことで、つくねから出る旨味とスープの中にある鶏油が乳化するのでスープの味が変わる。
ここでスープを飲んでみても良い。
つくねは肉肉しくて玉葱の食感も良く、生から作っているので味も良い。

野菜
野菜は、キャベツ、ニンジン、えのき、小松菜で、豆腐と葛切りもある。
スタッフが鍋の中に入れてくれて、砂時計で時間を計る。
シャキシャキの野菜が良ければ5分で、クタクタが良ければ10分炊くと良い。
鶏の旨味を吸った野菜は美味しい。

締め
我々はお腹いっぱいになったので締めを頼まなかったが、参考までに。
【雑炊】(1人前350円)、【素麺】(1人前250円)の2つがある。
水炊きの締めで素麺があるのは珍しい。
素麺を頼むと、湯がいた素麺に温めた水炊きのスープをかけて出てくる。
どちらか一方を頼んでも良いが、両方頼む人が多いとのこと。
まず、素麺を頼み、残ったスープで雑炊を作る。
この時、どちらも人数分だと量が多いので、少し減らすと良い。
例えば、3人で頼んで、素麺2人前、雑炊2人前のような感じ。

具材の追加
【肉ぶつ切り】(750円)、【鳥千代つくね】(600円)、【野菜盛合せ】(600円)

■■攻略法■■
締めの時は、素麺と雑炊を両方楽しむべし。

■■チョッチュ■■
食鳥処理の免許を持っているので、日替わりで良いから内臓を使った一品物などのおつまみがあると嬉しいなぁ。

■■オススメ店■■
上田さん　中央区渡辺通　「名門」

■■その他■■
客単価　：　飲んで食べて　5000～6000円

ビールは、生650円から、瓶650円から。
ハイボールは650円から、サワーは650円から。
焼酎は、グラス550円から、飲み切りボトル3500円から。
日本酒は、小（約150cc）700円から、大（約250cc）1200円から。
ワインは、ボトル4400円から。