FM 福岡 FUKUOKA

BUTCH COUNTDOWN RADIO

ザ・メシュラン

放送日:2022-10-21(金) 地域:中央区警固

鮨まつうら

TEL
092-726-6777
住所
福岡市中央区警固2-15-3 CANNERY警固本通り1階
ジャンル
和食
オープン日
2022年9月1日
席数
6席(カウンターのみ)
営業時間
17:00~22:00

定休日:日曜・祝日(祝日は予約が入れば営業)
調査日
■2022年10月7日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
URL
https://www.instagram.com/sushimatsuura/

内容

今日ご紹介するのは、警固本通りのビルの1階にあるお寿司屋さんです。
打ちっぱなしのコンクリートの外壁にガラスサッシュで、見落としがちですが、小さな木製の看板があります。
店内は、塗り壁に大きなカウンターのみで、とても簡素です。
店主の松浦さんは、赤坂にある「鮨おおしお」で12年、
「高玉」では、「西鉄グランドホテル店」で店長も務め、7年修業。
そして独立し、この店をオープン。この道20年です。
現在は、11000円のおまかせコースのみになり、
ちょっと背伸びをすれば若い方でも入りやすい価格設定になっています。
(今後は、様々な価格のコースやアラカルトも考え中とのこと)
これまでの付き合いがある長浜の仲買人や柳橋から旬の良いものを仕入れ、
それによって、料理の内容などは変わっていきます。
また、カウンター6席のみなので、6人での貸し切りも可能です。
小さいお子様がいる家庭や、お祝いなどで活用される方が多いとのこと。
アクセスが便利な場所にあり、美味しいお寿司や料理をゆったり楽しめるお店です。

チェック

「季節のつまみと寿司のおまかせ」(11000円)のみ
小鉢、刺身、焼物、酢の物など4品ほどと寿司8貫、巻物などで、内容は日替わり。
席数が少ないので、基本、前日までの予約になる。

小鉢【春菊、舞茸、梨の白和え】
春菊は出汁に浸して軽く絞っているので、青臭さもなく食べやすい。
席に着いてから梨を切り、春菊、舞茸と一緒に、「白和え衣」と和えて出てくる。
作り置きではないので瑞々しくて、それぞれの素材の食感もしっかりしていて美味しい。

刺身
主に、長崎や福岡など九州産を仕入れるようにしている。
ネタにもよるが、だいたい5種くらいで、この日は、
「赤貝」、「中トロ(生マグロ、長崎)」、「サバ(五島)」、「真鯛」、「カンパチ」。
山葵を添え、醤油、ポン酢が出てくるので、お好みで。
醤油は鰹だしをきかせ、昆布、3種類の醤油を合わせて、1か月寝かせたもの。
ポン酢も自家製で寝かせているので、丸くなっている。
大根のケンは特徴的で、桂むきして重ね、三角形に切っていて、
自然にカーブしているので、刺身をのせる舟のようになっている。
寿司屋で生野菜を食べることは少ないが、このケンは、
細切りしている普通のけんより食べやすく、コリコリしていい口直しになる。

鯨刺し
この日は、「尾の身」、「百ひろ」、「おばいけ」。
「尾の身」は、背ビレから尾までの背中の部分で、鯨で一番美味しいと言われている。
かなりの霜降りで、とても美味しい。少し置くと室温で脂が溶けて、また違う味わいになる。
「百ひろ」は小腸の部位で、ボイルしたものを薄く輪切りにして出てくる。
「おばいけ」は、尾の部位で真っ白なゼラチンの塊。
コリコリした食感で、これには自家製酢味噌をのせていた。
自家製酢味噌は、辛子、白味噌を酢で伸ばして作っていて、サラッとして酸味がきつくない。
生姜醤油が出てくるので、お好みで。

焼物【サワラの麹漬け】
サワラは、ちょっと仕事した麹に一日半漬けて、軽く焼いて出てくる。
味付けはあっさりしていて、締まりすぎず、ふっくら仕上がっていた。
添えていたのは、熊本産の栗の甘露煮と、冥加の甘酢漬け。
添え物で口直しにもなり、さっぱりする。

炊物【アラの頭のアラ炊き】
本来ならこのあたりで茶碗蒸しが出てくるのだが、
この取材の直前にも謎のアジア人が来店していたため、被らないように料理を変えてきた。
そして、たまたまアラを仕入れていたので、その頭を使った炊きものが出てきた。ラッキー。
頭と言っても、結構身も付いていたのが嬉しい。
アラの頭は一度蒸した後に地で炊くので、ゼラチン部分がトロッとしている。
炊き地には、味醂、醤油、酒などを使い、じわっと長時間炊く。
砂糖を入れると身が固くなるので使わない。
一緒に炊いたゴボウも添えて出てきた。
頭、頬、目の周りなど、プリプリの身を味わえて、地も味濃くないので、アラ本来の味わいを楽しめる。

口直し【タコの酢の物】
あら炊きがコッテリしていたので口直しに出てきた。
刺身用の北海道産水ダコを、70度くらいの低温で硬くならない程度に火を通す。
そして、ダシ、醤油、酢で作った地に漬けておく。
中は柔らかく、振り柚子をしていたので、爽やかな味わい。

寿司
シャリには、「鮨おおしお」からの流れに独自の工夫を重ね、
3種類ほどをブレンドした赤酢を使っている。
赤酢と言っても色は薄く、赤酢に馴染みがない人でも食べやすい味になっている。
生姜は芽生姜の甘酢漬け。

【イカ】
「高玉」流れらしい出し方で、松笠切りし、塩柚子を振っているので、そのまま食べる。
大きなヤリイカで厚みもあり、甘味と食感が良い。

【アラ】
先程、頭を頂いたが、今度は身の方を握りで頂いた。
一晩寝かせて旨味を引き出したもので、程よい歯ごたえと旨味がある。

【イワシ】
北海道産の生イワシは、今が旬のもので脂がのっていた。
背開きして上に生姜をのせ、ちょっと醤油を垂らしている。
シャリとネタの間には、葱を忍ばせていた。
イワシの脂に生姜のアクセントが良く合う。

【カマス】
カマスはカマスでも、味が良いほうの赤カマス。
今が旬で脂がのっていて美味しく、皮目を軽く炙り、握って出てきた。
アクセントに柚子胡椒を添えている。
コリッとした食感が良い。

【赤身】
長崎産生マグロを即漬けして握ったもの。
上に山葵をのせていて、色合いもいい。

【車海老】
丁度良いサイズのものだが、口が小さい方には、半分に切って出している。
湯がいていて、うまく甘味が引き出されている。

【蒸し鮑】
かなり時間をかけた1貫。
鮑は、酒、昆布、大根と一緒に、その日の昼から7、8時間かけて蒸している。
ちなみに、和食では鮑を蒸すことを「戻す」というとのこと。
戻した後は、その汁に漬け込んで保存し、握る前に再び蒸して熱々にしている。
とても柔らかく、ほんのり磯の香りが口の中に広がり美味しい。

【穴子】
この店の押しの1貫。
対馬産の穴子を一度煮てから蒸し焼きにする。
この煮方に工夫があり企業秘密。
詰めを塗って出てくるが、あっさりしていて穴子の味とのバランスが良い。

【玉子】
握りの最後に出てきて、シャリありかなしかを聞かれるので、自分のお腹と相談。
ちょっと甘めの昔ながらのお寿司屋さんの玉子焼きだった。
ほっとする味。

【鉄火巻き】
海苔は有明産なので、口溶けも香りも良い。

【広島菜巻き】
「高玉」の流れでの定番で、最後の口直しになる。
ネタは梅肉と山芋で、さっぱりした味わい。

【赤だし】
寿司の途中のどこかで出てくる。
この日は、しじみとなめこの赤だし。
鰹だしは使わず、昆布だしでしじみを炊いてダシをひいているので、貝汁に近い感じ。

以上で終わりだが、足りない場合は別料金で追加もできる

■■攻略法■■
予約の時に、アレルギーや好き嫌いをしっかり言うべし。
例えば食べたいものを伝えたり、1人がアレルギーなので別メニューなどにも対応します。

■■チョッチュ■■
お酒のラインナップをもう少し増やしてほしいなぁ。
店内BGMがないので、厨房での打ち合わせが聞こえてしまっています。できれば、小声でお願いしまーす!

■■オススメ店■■
松浦さん 中央区赤坂 「鮨おおしお」

■■その他■■
客単価 : コースと飲んだだけ

ビールは、生770円から、瓶935円から
ハイボールは660円から
日本酒は、990円から
焼酎は、770円から
ワインは、グラス1650円から

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