BUTCH COUNTDOWN RADIO
放送日:2020-11-20(金) 地域:博多区
フランス料理 Grande Chariot
- TEL
- 092-402-2911
- 住所
- 福岡市博多区住吉4丁目8番24号
住吉メディカルビル7F
- ジャンル
- 洋食
- オープン日
- 2020年6月15日
- 席数
- 29席(個室6~8席、カウンター7席)
- 営業時間
- ディナーは火~土曜日 18:00~L.O.21:30 /
ランチは土日のみ 12:00~L.O.14:00
定休日:月曜日
- 調査日
- ■2020年11月6日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
内容
今日ご紹介するのは、住吉通り、住吉交差点の近くにあるグランメゾンです。
隠れ家風で、「まさかココ?」と言うようなビルの7階にあり、エレベーターを降りて、
店内に入ると、久留米の画家、吉武弘樹さんの絵がドーンと飾られ、皆さんをお迎えしてくれます。
店内は、この吉武さんの絵が至るところに飾られ、
イメージ的には、トンネルを抜けると、奥にサロンが広がるような雰囲気作りをしています。
テーブル席、個室の他に、グランメゾンでは珍しくカウンター(シェフズテーブル)も設けられ、
それぞれに照明の明るさを変え、違う表情を演出しています。
シェフの藤原さんは、福岡の名店「イルドフランス」の料理長ののち、
フランスへ渡り、三ツ星レストラン「タイユヴァン」[ギー・ザヴォア」、
ブルゴーニュ料理専門店1ッ星「ル・ルカミエ」で修行。
「ビストロ・ターブルドーツ」の料理長となった後、帰国。
東京のホテルエドモンド「フランス料理店・フォーグレイン」ののち、
再び「イルドフランス」に勤務し、総料理長となり、2000年に独立。
フランス料理店 「フジワラ」、「旬ふじわら」などをオープンしたり、博多ミラベルを立ち上げた人です。
この道41年の福岡フレンチ界のレジェンドです。
ソムリエの松本さんは、この道30年。
今回は、ボルドー、ブルゴーニュなどのフランスワインをメインとし、
藤原シェフの料理に合うものをセレクトしています。
この店では、フランスの食材にこだわらず、季節に応じたものを自然の流れの中で使い、
和の食材なども織り交ぜながらかみ砕き、藤原シェフにしかできない料理を提供しています。
尖ってはいても、誰が食べても美味しいと思えるものばかりです。
食べるのが大好きな人から、記念日やデートなどにもおススメしたいお店です。
チェック
コースのみ
ランチは、3500円、5000円の2コース
ディナーは、9000円、15000円の2コースの他、
カウンター席のみの、ワイン3杯に6000円分の食事が付いた9000円のペアリングコースがある。
価格は、税別、別途サービス料(10%)
カウンター(シェフズ・テーブル)のみ、サービス料はなし
要前日予約で、1名様から可。
団体の場合は、3日以上前での予約が望ましい
我々は、9000円のコースを頂いた。
コースの内容は、だいたい月に一度くらいのペースで変わるが、
何度も訪れる人や、その人の好みなどによっても変える。
【本日のアミューズ】
大きな丸い石のようなお皿に盛りつけられて出てきたのは、どら焼き。
白いんげん豆と自家製レモンジャムで餡を作り、どら焼きの皮で包み、自家製柚子胡椒を添えていた。
甘い中にも程よい酸味、そして、柚子胡椒の爽やかな辛さがアクセントになり、食欲を刺激する。
【フォアグラのヌガーグラッセ 玉ねぎのメレンゲ】
冷たい前菜になる。
ヌガーグラッセとは、砂糖や生クリーム、卵白にナッツ類を加えて冷やし固めたお菓子のこと。
本来はデザートになるものを食材を変え、前菜としてのアプローチにしている。
火を通したフォアグラと、パイナップル、マンゴー、レーズン、生姜、パパイヤを乾燥させて
砂糖漬けにしたものを、卵白、生クリームなどを使って合わせて、冷やし固める。
その上に、白い棒状のものが何本ものせているが、これは玉ねぎのメレンゲ。
玉葱を炒めて乾燥し、パウダー状にしたものとメレンゲを合わせて焼き、棒状にしている。
さらに、プチ玉葱をスライスし、3日かけて火をゆっくりと通しながら乾燥させたものを
散らしていた。
真っ黒な皿に真っ白に盛り付けられた一品で、見た目もキレイ。
フォアグラとフルーツの甘味、酸味が良く合う。
【鮟鱇のサラダルージュ】
温かい前菜になる。
うって変わって、淡い赤色の皿に鮮やかな赤い食材を使った一品が登場。
玄海産のアンコウの身を薄くスライスし、サラマンダーを使い、ティエド(生温かい状態)に
火を入れる。
皿にアンコウをのせたら、アン肝をしのばせ、覆うように赤い野菜を盛り付ける。
野菜は、ビーツ、赤玉葱、トレビス、赤キャベツの酢漬け。
ドレッシングは、煎り酒のドレッシングと、甘酸っぱいビーツのドレッシングの2種類を使っている。
仕上げにかけているのが、アンコウの皮。
アンコウの皮を乾燥させ、炒ってパウダー状にし、塩を加えたもの。
アンコウの旨味と食感、野菜の旨味と食感のコントラストが良い。
【モン・サン・ミッシェル産ムール貝のナージュ】
スープの代わりに出てきた一品。
ナージュとは、「泳ぐ」という意味で、具材がスープのような中に浮かんでいる
スープ仕立ての料理のこと。
スープというより、アクアパッツァの水気が多い感じになる。
ムール貝に火を入れ、その時にできたスープと昆布のダシを合わせ、
エクストラバージンオイルを垂らし、サフランで黄色く色づける。
スープの中にムール貝を浮かべ、真ん中には、モン・サン・ミッシェルに見立てた野菜の島がある。
これは、キヌア、フレッシュトマト、セロリ、玉葱、エストラゴンを煮詰めて
フットボール状にしたもの。
アクセントに、バジリコソースを垂らしていた。
ムール貝の火の入れ方がよく、野菜の島を崩しながら食べると、味の変化も楽しめる。
【パン】
バケットが出てくる。
【ゆずのグラニテ】
肉料理に行く前の口直しの一品。
【仔猪のロティ フレッシュポルチーニのソテー】
大分産のウリボウを半身の骨付きで取り寄せていた。
ロティとは、塊のままじっくりと全体に火を通していく調理法。
ロースとヒレが楽しめるTボーンの部分を、休ませながらじっくりと火を通していく。
付け合わせは、セップ(ポルチーニ)、ムカゴ、銀杏、百合根、マコモダケのソテー。
ソースは、猪のフォンとフォアグラで作っていて、これは大サービス。
秋らしさを感じ、ウリボウはクセがなく、適度な弾力があり美味しい。
【古代米のクロケット いぶりがっこのクリームチーズ】
蒸したもち米の周りに古代米を付け、柔らかくなるまで炊き、米粉をまぶして揚げる。
揚がったら切れ込みを入れ、中にチーズ、いぶりがっこをしのばせる。
黒い皿の上に桝を置き、もみ殻付の米を桝の中に敷き詰め、
古代米のクロケットを並べ、揚げた稲穂を飾り付ける。
厳密にはクロケットではないが、クロケットに似た食感で、熱々をフウフウしながら食べると
美味しい。
飾ってある稲穂の米は、弾けて「ポン菓子」のようになっているので、これも食べられる。
古代米の衣のカリッとした食感がよく、中はもっちり。
フレンチだが、いぶりがっこがあるため、日本の郷愁を誘う素朴さも感じられる味になっている。
【グランシャリオのモンブラン】
デザートは、利平栗を使ったモンブラン。
刻んだ渋皮煮、生クリームを合わせた中に、木苺を煮詰めたペーストも加えている。
モンブランクリームをかけ、スライスした渋皮煮、チョコレートをあしらい、
食感のアクセントに砕いた生地を散らしていた。
栗のアイスも添えていた。
あっさりと軽く仕上げ、木苺の酸味で口の中が洗われ、さっぱりする。
【コーヒー】
【プティ・フール】
この日は、ピスタチオ入りのキャラメル、フランボワーズ、フィナンシエだった。
■■攻略法■■
グランメゾンですが、カウンター(シェフズテーブル)があります。
あえてカウンターを使うと、シェフと会話もできるし、サービス料もないので、オススメ。
■■チョッチュ■■
最後にコーヒーが出ましたが、いくつかの選択肢があって、選べると嬉しいなぁ。
紅茶など、コーヒー以外を飲みたい人もいると思うので。
■■オススメ店■■
藤原さん 福岡市南区大楠 「イタ飯処 美味小家」
■■その他■■
客単価:コースと飲んだだけ(例えば、9000円のコースを頼んで、16000円から17000円くらい)
ビールは、瓶900円から。
ウイスキー、ブランデー、ラムなどもある。
ワインは、グラス1200円から、ペアリング3杯4000円から、ボトル7500円から。
コースなので、人気メニューベスト3はありません。(コースでは9000円が人気)