2020年5月9日「アインシュタインが見た日本」
アルベルト・アインシュタインが日本を訪れたのは98年前の大正11年。
ノーベル賞を受賞したばかりの彼は、身動きもできないほどの歓迎で埋まる東京に到着。
翌日から相対性理論についての講演を東京、仙台、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡など各地で行ないました。
じつはアインシュタインには、もうひとつ来日目的がありました。
それは日本を知ること。
アインシュタインの日本滞在は43日間。
全国各地でのハードな講演旅行の合間に、松島や日光、京都などを観光したり、能や歌舞伎などの伝統芸能を堪能したりしています。
また、日本の科学者だけでなく作家や哲学者などとも会って懇談したり、東京の下町や地方の農村を訪れ、そこに暮らす市井の人々と交わったり、子どもたちと遊んだりもしました。
日本の自然、歴史や文化、人々の暮らし、日本人の心、そのすべてを理解しようと努めたアインシュタイン。
日本を離れる前日、新聞に次のような感想を述べています。
「地球上にもまだ日本国民のように謙虚で親切な国民のいることを知った。
建築、絵画、芸術、自然...山・川・草・花、ことごとく美しい。」
自然とともに一人一人が思いやりと真心で支え合う。
アインシュタインが見た優しい絆は、いつの時代も未来を照らす光なのかもしれません。
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