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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2019年8月10日「宇宙で結婚」

地上から約400km上空の国際宇宙ステーションでは、宇宙飛行士が長期滞在しながらさまざまな実験や研究をしています。

2003年に第7次クルーの一員となったロシアの宇宙飛行士マレンチェンコ。
彼には地上の基地であるジョンソン宇宙センターで働く女性スタッフの恋人がいて、半年の任務を終え地球に帰還した夏に結婚式を挙げる予定でした。

ところが宇宙センターから、マレンチェンコの任務を秋まで延長するとの指令が出ます。
当然、結婚式は延期になるかと思いきや、彼は予定通り式を挙げることにしました。

式の当日、宇宙にいる花婿と地上にいる花嫁は、200人の参列者の前で衛星中継のモニターを通じてお互いをみつめながら結婚を宣誓。
宇宙ステーションでは同僚の宇宙飛行士がシンセサイザーで結婚行進曲を演奏して盛り上げ、最後に、その宇宙に向かって花嫁が投げキッスを送って式は終了。
さらに後日、花嫁がはめていた結婚指輪は、無人の貨物輸送船プログレスに積まれて宇宙ステーションに届けられました。

その後、宇宙飛行士が打ち上げの前に署名する契約書には「宇宙滞在中の結婚式を禁止する」という新しい条項ができています。
つまりマレンチェンコは、宇宙で結婚した最初で最後の宇宙一幸せな人物になったのです。