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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2019年1月5日「鯖街道は宇宙へ」

400km離れた上空で地球を回っている国際宇宙ステーションには6名のクルーが研究や実験をしながら暮らしています。

彼らが食べているのは宇宙食。
日本には主食から飲物まで食品メーカーが開発した28種の宇宙食がJAXA:宇宙航空研究開発機構の認定を受けて国際宇宙ステーションに運ばれていますが、このほど5品目の宇宙食が新たにJAXAの認定を受けました。

そのひとつが「鯖醤油味付け缶詰」。
開発したのは食品メーカーではなく、福井県立 若狭高等学校 海洋科学科。
なんと高校生が開発したのです。

この高校は以前は水産高校で、実習教育の一環として鯖の缶詰を作っていましたが、世界標準の食品衛生管理システムを取得した際、このシステムはNASAが安全な宇宙食を作るために考案されたものだと知った生徒から「宇宙食を作れるのでは」と声が上がり、研究が始まったのです。
生徒と教職員が一丸となって取り組んだ研究と試作は12年に及び、先輩から後輩へと受け継がれ、54人の生徒が力を合わせて完成させました。

JAXA宇宙食と認定された若狭高校の鯖醤油味付け缶詰は、宇宙飛行士・野口聡一さんが今年、国際宇宙ステーションに届ける予定。
若狭は鯖の産地で、昔、京都に鯖を運んだ道は鯖街道と呼ばれています。
いま、若狭の鯖街道が宇宙に繋がろうとしているのです。