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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2018年12月8日「家事・育児に勲章を」

夫婦の間で、妻に代わって家事や育児をする夫を「ハウスハズバンド」といいます。
日本では女性の社会進出が高まった1990年代から注目されていきましたが、このハウスハズバンドを最初に世界に向けて発信したのが、ジョン・レノンです。

ビートルズが解散した後もジョンはミュージシャンとして活躍していましたが、1975年から5年間、公の場から姿を消します。
音楽活動を止め、家庭の中で料理などの家事をし、生まれたばかりの息子にミルクを飲ませたりオムツを替えたりするハウスハズバンドになったのです。
当時は男性が仕事をし、女性が家事をするのは常識。
そこに堂々と家事・育児に勤しむジョンの姿は、社会に一石を投じました。

ある日のこと。ジョンは家族のためにパンを粉からこねて作りました。
やっと焼き上がったパンを食卓に置くと、皆が手を伸ばしてあっという間に食べてしまいました。
その様子を眺めながらジョンはしみじみと「世の中の女性は大変だ。パンを一生懸命作ってもすぐになくなってしまって、賞ももらえない」とつぶやいたそうです。
そんなハウスハズバンドを5年間続けた後、ジョンは再び音楽を始めます。
その新作が発表された直後の1980年12月8日、彼は凶弾に倒れました。

きょうはジョン・レノンの命日。
ジョンの代表作『イマジン』を世界中のファンが口ずさんでいることでしょう。
家族を大切にするジョンを思い浮かべながら・・・。