TOPページへアーカイブへ
提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
←(2018年10月6日「すぐやる課」)
(2018年10月20日「座る金次郎」)→

2018年10月13日「ノーベル平和賞」

ノーベル賞を創設したのはアルフレッド・ノーベル。
ダイナマイトを発明した19世紀の科学者・実業家です。

彼がなぜ遺産のほとんどをノーベル賞創設に費やしたのか?
それは、晩年のノーベルが新聞で自分のことを「ダイナマイトという戦争の武器を発明して巨万の富を得た死の商人」と書かれたことにショックを受け、自分の死後の評判を気にしたためだ、といわれています。

確かにダイナマイトは戦争の武器にもなりましたが、ノーベル自身はじつは平和主義者でした。

ダイナマイトは鉄鉱石など地下資源の採掘やトンネル、運河など世界のインフラ建設に貢献しましたが、戦争の武器と想定するとその破壊力から逆に戦争の抑止力になる、と考えていたようです。

40代の頃、ノーベルはベルタ・フォン・ズットナーという名の10歳年下の女性を秘書として雇っていました。
ベルタは結婚を機にノーベルの元を去りますが、二人の友情はノーベルが死ぬまで続きます。
二人の手紙のやり取りからうかがえるのは、ノーベルがベルタの平和活動を支援していたこと。

こうしてベルタは国際的な平和運動家となり、ノーベルの死から9年後の1905年、女性初のノーベル平和賞を受賞したのでした。