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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2018年3月17日「宇宙遊泳」

1965年3月18日、旧ソ連が打ち上げた宇宙船ボスホート2号が人類初の宇宙遊泳に成功しました。
初めて宇宙空間に出たのは、アレクセイ・レオーノフ。
宇宙飛行士として空軍から選抜された31歳の若者です。

宇宙遊泳と言うと何やら楽しそうな響きがしますが、実際はそうではありません。
宇宙空間では太陽が当たる面は150℃、日陰ではマイナス140℃という温度。このような過酷な環境に耐える宇宙服が必要ですが、その宇宙服が壊れると人間は死に至ります。
また、10億分の1の確率ですが、宇宙空間を飛び交う小さな隕石が直撃する危険もあるのです。
そんな危険を承知でミッションを引き受けたレオーノフは、地球の周回軌道上で約12分間の宇宙遊泳を行いました。
レオーノフは後にこう語っています。
「5mの命綱で宇宙船に繋がれながら、眼下にくっきりと広がる故郷・地球の美しさに目を見張った」

彼の宇宙遊泳の姿はソ連全土にテレビ放映され、多くの人々が感動しましたがただ一人、この偉業を理解してない人がいました。
それはレオーノフの父親。
彼はテレビに向かってこう怒鳴ったそうです。
「どの宇宙飛行士も宇宙船の中で真面目に仕事をしているのに、なぜ倅は外をうろついているんだ! 誰かあのバカ息子を連れ戻せ!」