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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2017年9月23日「惑星泥棒」

太陽系8番目の惑星・海王星が1846年9月23日に発見されました。
それ以前に発見された天王星の軌道が乱れていることが観測され、天王星の軌道の外側に未知の惑星が存在し、その引力で天王星の軌道が乱れている・・・そう考えたのがフランスの数学者ルベリエです。

彼は数学的計算で未知の惑星の位置を予測。
そのルベリエの依頼でドイツ・ベルリン天文台の職員ガレがその方角に望遠鏡を向け、わずか30分で青く輝く小さな未知の星を確認。
計算によって位置を確定したルベリエと望遠鏡で確認したガレの二人が、海王星の発見者と認定されました。

ところが、ルベリエに先立つこと4年前、イギリス・ケンブリッジ大学のアダムスが同様の研究・計算を行い、海王星の位置を確定していました。
彼もまたグリニッジ天文台に望遠鏡で確認するよう依頼。
しかしグリニッジ天文台は、アダムスがまだ学生だという理由でこれを拒否したのです。
このことが判明すると、国際天文学会では「どちらが発見者でどちらが泥棒なのか」と大騒ぎ。
でもその場で初めて対面したルベリエとアダムスは、お互いを知らずに同じ計算を成し遂げて海王星の位置を特定したことを誉め讃え、科学者として固い友情を結びました。

ちなみに現在では、海王星の発見者としてルベリエとガレに続いてアダムスの名も刻まれています。