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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2016年8月7日「被爆ピアノ」

広島在住の矢川光則さんはピアノの調律師ですが、その仕事の傍らに続けているのが、ピアノのリサイクル活動。
使われなくなったピアノを譲り受け、これを修理してピアノのない学校や福祉施設に寄付する活動です。

11年前のある日、古いピアノを譲り受けに行った矢川さんは、ピアノの持ち主から話を聞いているうちに、そのピアノが昭和20年8月6日の原爆で、当時の持ち主だった少女とともに被爆したピアノであることを知ったのです。

爆風で傷だらけになったピアノ。
そのピアノを見ているうちに矢川さんの心にひとつの思いが浮かびました。
彼自身も被爆2世です。
「このピアノは被爆して、いまも生き続けて音を奏でている。
この音を皆に聞いてもらえば、平和を考えるきっかけになるのでは」。
彼は被爆ピアノを修理し、これをコンサートやライヴに無料で貸し出す活動を始めました。

現在、残存が確認されている広島と長崎の被爆ピアノは11台。
そのうち6台が矢川さんの手元で余生を過ごしています。
そして被爆ピアノ平和コンサートの輪は全国に広がり、プロ、アマチュアの音楽家によって各地で奏でられています。

その演奏会を聴いた人の一人は「被爆ピアノの調べは、原爆で亡くなった私の家族が語りかけているような気がする」と語っていました。