TOPページへアーカイブへ
提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
←(2016年7月10日「幻のナイター大相撲」)
(2016年7月24日「アルプス交響曲」)→

2016年7月17日「オクラホマスキー」

1975年のきょう7月17日、米国の宇宙船アポロ18号と旧ソ連のソユーズ19号が宇宙でドッキングに成功。
それまで米ソの宇宙開発競争は熾烈を極めてきましたが、この協同ミッションを行ったことによって、対立して競争する時代から、手を取り合って宇宙開発協力をする時代が始まったのです。

じつは、この歴史的瞬間に先立って、宇宙で初めて両国の人間が出会うときはお互い相手国の言葉を使って挨拶をしようという取り決めがありました。
それは、冷戦状態でお互いに接触する機会が全くなく、その緊張関係を和らげるための提案だったのです。
そこでアポロの乗組員たちは事前にロシア語を学び、ソユーズの乗組員たちは英語を学んできました。

さて、二つの宇宙船は大西洋の上空、高度2万キロの宇宙空間でドッキングに成功。
3時間後にアポロ先端部のハッチが開けられ、二人の乗組員が船内を遊泳しながらソユーズに乗り移りました。

「やあ、会えて嬉しいよ」
皆が流暢な英語とロシア語を使いました。
ただ、アメリカ側の乗組員の一人が強いオクラホマ訛りでロシア語を話したため、ソ連側の乗組員がこう言いました。
「この船では三つの言語が飛び交っている。ロシア語と英語と、もう一つはオクラホマスキーだ」

このジョークで、米ソの宇宙飛行士たちはいっきに親しくなったそうです。