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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2016年3月6日「『東京』と『ニッポニア』」

私たちが暮らす地球をはじめ火星や水星などの惑星の他に、"小惑星"と呼ばれる小さな星が太陽の周りをたくさん回っています。

世界で初めて小惑星を発見したのは19世紀イタリアの天文台。
そして明治33年のきょう3月6日、日本人が初めて小惑星を発見しました。
発見したのは天文学者の平山信(ひらやままこと)。
彼は太陽の理論的な研究に力を注ぎ、世界の天文学会からも一目置かれる存在でした。

平山が発見した小惑星は2つ。
じつは小惑星の発見では、その星が太陽の周りを回る軌道を確定することが条件となるのですが、彼はその軌道の確定はできなかったため、正式な発見とはみなされませんでした。

平山が発見したはずの小惑星のひとつは2年後にフランスの天文学者が、もうひとつは12年後にドイツの天文学者が発見し、軌道も確定されます。
発見した星に名前を付ける権利は発見者自身にあります。
しかしフランスの天文学者もドイツの天文学者も、平山の天文学への功績に敬意を払って、命名権を彼に譲ったのでした。

平山が付けた名前は、小惑星番号498番「東京」、そして小惑星番号727番「ニッポニア」。
それから100年後、彼自身の名前が、月の裏側のクレーターのひとつに「ヒラヤマ」と名付けられています。