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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2016年1月10日「許すまじ無賃乗車」

いまから150年以上前―1863年の1月10日、イギリスのロンドンに世界最初の地下鉄が開通しました。
この時代の日本は幕末期。
地下鉄はおろか、鉄道自体まだ想像もできないでいましたが、産業革命を経て世界の工場として君臨していた当時のイギリスでは既に鉄道は当たり前。
ロンドンには建物がたくさんあったため地上に新しい鉄道を敷くことができず、ならば地面の下を走らせようということになったのです。

3年間の工事で完成した地下鉄は、パディントン駅とファーリンドン駅を結ぶ約6キロの区間。
これは150年後の現在でも現役の路線として使われています。
また、世界最古の地下鉄だけあって、ロンドンの地下鉄は幽霊がよく出る場所として有名でもあります。

たとえばチャーチル首相の幽霊が出たという目撃談。
じつは第二次世界大戦にドイツ軍の空襲を避けるためにチャーチルは地下鉄の駅で閣議を開いたことがあり、その史実を基にした幽霊です。
このような幽霊騒ぎに対して、ロンドンの地下鉄当局は利用者に次のように呼びかけています。
「もし駅のホームや車内で幽霊を見かけたら、無賃乗車の疑いがあるのでただちに地下鉄職員に知らせてください」

"幽霊からも運賃を取ろうとする強欲なロンドン地下鉄"というのは、ロンドンで古くから言われているジョークなのです。