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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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11/15「女性鉄道員事始め」

日本に初めて鉄道ができたのは明治5年の新橋・横浜間ですが、その31年後、明治36年11月16日、その鉄道会社が初めて女性職員を採用しました。
明治の日本では女性は選挙権すらなく、家庭で育児や家事をして一生を過ごすのが当たり前。
でもそれと同時に、女性の社会進出を押し進めていく運動も起こり、男の職場というイメージが強かった鉄道会社が女性を入れてみることを試みたのです。

新橋駅の出札係に採用されたのは4人で、17歳と18歳の少女たちでした。
初めての女性採用に、周りの男性たちはいろいろと心配したようです。
「ちゃんと仕事ができるのか」「体力はもつのか」「乗客との間にトラブルが起きたときに対処できるのか」 果ては、「出札の窓口からのぞき込む客が出てくるのではないか」「職場間の男女の風紀が乱れるのではないか」という声さえ上がりました。

しかしそんな周囲の心配をよそに、彼女たちはてきぱきと、いきいきと仕事をこなしていきました。
それどころか、若々しく明るい彼女たちの働きぶりと、乗客たちに親切で丁寧な対応が評判となり、鉄道利用客を増やす効果さえもたらせたのです。
そんな彼女たちの頑張りのおかげで、その後、東京、大阪、神戸などの大きな駅でも女性の採用が広がっていきました。

現在、全国の鉄道会社で女性が大活躍。
鉄道は男の職場ではないのです。