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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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11/2「ラジオ創世記」

1920年の今日11月2日、アメリカのピッツバーグで世界初のラジオ局KDKAが開局。ラジオ放送の歴史がここから始まりました。

それ以前から無線のモールス信号はありましたが、その電波を使って人の声や音楽を送れないものか、と考えたのがフェッセンデン。
エジソンの元部下でもある発明家です。

彼は無線通信の研究を続ける中で、2つの信号を混ぜ合わせることで耳に聞こえる音を取出す原理を発見。
これを基に研究・実験を積み重ね、送信アンテナから1.6キロ離れたアンテナへの音声送信実験に成功します。
彼自ら発したその歴史的な第一声は「もしもし、そちらは雪が降っていますか? もしそうなら電報で返事をくれ」というものでした。

彼はさらに電波の届く範囲を広げて装置の改良を進め、1906年のクリスマスに一般向けの公開ラジオ放送に成功。
まず蓄音機とレコードでヘンデルの曲を流しました。
続いて彼の助手が自慢の喉で歌を披露する予定でしたが、マイクを前に緊張して固まってしまいます。
それを見たフェッセンデンはすかさずバイオリンを手に『さやかに星はきらめき』という曲を自ら歌いながら演奏したのでした。

決して上手くはなかったようですが、それでもラジオ放送の産みの親フェッセンデンは、ラジオに出演した世界初の音楽家でもあるのです。