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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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12/8「ロイヤルミルクティー」

ロイヤルミルクティーは、熱いミルクで直接茶葉を煮出す紅茶です。
軽井沢のとある老舗ホテルのカフェ。
ここのメニューにロイヤルミルクティーが登場したのは1976年のことです。

この年の夏に軽井沢を訪れていたのが、ジョン・レノン。
家族とともにこのホテルに滞在していました。
当時の彼は音楽活動を休止して子育てに専念中。
軽井沢でも幼い息子を自転車に乗せて買物に出かけたりと、すっかり町に溶け込んでいたそうです。

そんな暮らしの中でジョンが毎日のように利用していたのが、ホテルのカフェ。彼はいつもミルクティーを注文していましたが、ある日「ロイヤルミルクティーは出来るかい」と尋ねました。
しかし、あいにくメニューにそれはありません。
ウェイターが申し訳なさそうにそのことを告げると、ジョンはにっこりしてこう言ったそうです。
「じゃあボクが美味しいロイヤルミルクティーの作り方を教えてあげるよ」

こうしてジョン・レノン直伝のロイヤルミルクティーがメニューに加えられたのです。

ジョンはその後4年間の夏を軽井沢で過ごしましたが、1980年のきょう12月8日、帰らぬ人となりました。
しかし、彼が遺した音楽と同じく、このロイヤルミルクティーも軽井沢の人たちの心にいまも語り継がれています。