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12/15「バスガイド事始め」

12月15日は「観光バス記念日」。
大正14年のこの日、日本に初めて観光バスが走ったことによるものです。

観光バスにはバスガイドさんが添乗していますが、初めて女性バスガイドが登場したのは昭和3年。大分県別府市でのことです。

別府観光の父と呼ばれる油屋熊八。
彼はホテルの経営者でしたが、別府を国際的な観光地へと発展させようと、だれも思いつかないような奇抜なアイデアを次々に実行しました。
観光バスもそのひとつ。
まだ東京にも大阪にもなかった25人乗りの大型バスを手に入れ、別府温泉の地獄巡りに走らせるのですが、そのバスにうら若い女性が乗って案内をしたのが、バスガイドの始まりです。

青いブラウス、グレーのギャザースカートに白ネクタイ と、当時まだ珍しい洋服スタイルのバスガイド。しかも名所案内はすべて七五調。
その名調子がたちまち大評判となり、日本中から別府に観光客を呼ぶようになりました。
バスガイドの養成は厳しく、七五調の案内の暗記から姿勢、言葉遣いなど徹底的に訓練されましたが、当時の若い女性憧れの花形職業で、なんとバスガイドの案内をそのまま吹き込んだレコードまで出たほどでした。

油屋熊八の流れを汲むバス会社は、その後も別府で観光バスを運行していますが、地獄巡りコースは、いまも伝統の七五調で案内をしています。