12/29「もち米が結んだ絆」
時代が変わった今でも、日本の年越しに欠かせないものといえばお餅。
2年前に、そのお餅で心の絆を結んだ小学校があります。
佐賀県武雄市の橘小学校。
生徒達が泥んこになって田んぼ作りや米作りに取り組む小学校では、東日本大震災が発生した年の12月、子供達から「被災地に贈りたい」という声が上がり、宮城県気仙沼市の浦島小学校に自分達で育て収穫したもち米を、大島小学校にお餅を送り届けたのです。
「一緒に乗り越えよう」「良いお正月を」などの激励の手紙も添えられました。
大島小学校に贈ったお餅は橘小学校の5年生みんなで心をこめて餅つきをしたものでした。
災害で児童数が三分の一に減ったという浦島小学校では、届いたもち米で、運動場の仮設住宅の皆さんと子供達が一緒に餅つきを楽しんだそうです。
災害の爪跡が深く残っていた12月に、年越しの温かいひとときを届けた橘小学校の子供達。
実は、被災地のために何かしたいと思ったのは橘小学校だけではありませんでした。
この年、米作りに取り組む各地の小学校も続々と被災地にもち米を贈り、多くの人々に喜ばれたのです。
そして、橘小学校と大島小学校など、もち米から始まった子供達の交流は、今も途切れることなく続いています。
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