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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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11/10「カマボコ板の言葉」

ある大手電気メーカーが新しい工場を作ったときの話です。
その工場は最新鋭の設備を備えていたので、世界中から大勢の人が視察に訪れました。

しかし、その工場にはひとつ問題がありました。
それはトイレの落書き。
会社の恥だからと、工場長が落書きをしないようにという注意書きを工場に張り出しました。

ところが、落書きは一向に収まりません。
それならば、と今度は社長直々に落書きを止めるよう全従業員に通達しました。
それでも事態は変わりません。
「落書きをするな」という落書きまで出る始末です。

ところが数か月後、ある日を境に落書きをする者がいなくなりました。
トイレの壁にはカマボコ板が掛けられていて、そこにはこう書かれていました。

「落書きをしないで下さい。ここは私の神聖な職場です」

書いたのは、パートで来てもらっているトイレ掃除のおばさんです。
工場長の呼びかけでも社長命令でも言うことを聞かなかった従業員たち。
でも、自分たちが働く同じ工場で、同じようにトイレで一生懸命働くおばさんの胸の内を知って初めて、彼らはトイレに落書きすることの愚かしさを思い知ったのです。

きょう11月10日は、語呂合わせで「いいトイレ」 ・・・トイレの日です。