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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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11/3「林さんのハンカチ」

11月3日・・・きょうはハンカチーフの日。
正方形のハンカチを世界に広めたマリー・アントワネットの誕生日にちなんだ記念日です。

ハンカチは汗を拭いたり手を拭いたりする小さな布切れではありますが、ちょっとお世話になった人に、その人の負担にならずにさりげなく感謝の気持ちを伝える小さな贈り物としても使われています。

林さんは二人の娘を持つ父親。
数年前、下の娘さんが就職すると、彼女は初めての給料で家族全員にそれぞれのイニシャルが織り込まれたハンカチをプレゼントしてくれました。
そのまっ白いハンカチはあまりにも清楚で凛としていたので、汚れを拭く目的のために使うのはもったいなくて、父親である林さんはリボンのついた箱ごとずっと引出しにしまったままにしていました。

それから数年後。
上の娘さんが結婚することになりました。

結婚式当日、林さんは引出しの中にしまったままのハンカチを初めて取り出しました。
花嫁の父として、モーニングのポケットにそのハンカチを忍ばせていったのです。 その理由は、嬉し涙を拭くためなら、大切なハンカチを遠慮なく使うことが出来そうな気がしたからです。

林さんの溢れる気持ちを一番近くで受け止めてくれた 一枚のハンカチです。