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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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9/15「『敬老の日』発祥の村」

敬老の日の始まりとされる村があります。
戦後間もない昭和22年。兵庫県の小さな旧野間谷村(のまたにむら)です。

社会福祉という言葉さえなかった戦後の貧しい時代。
35歳の若さで村長を務めていた門脇政夫さんは、戦後の復興は村人たちの心の復興からだと考えました。
村人の心を一つにするために、皆で集える機会を作りたいと提案。
それが、村主催の「敬老会」だったのです。

農閑期である9月15日、村中のオート三輪をかき集めてお年寄りたちを送迎し、小学校の講堂で祝賀会を開催。
小学校の講堂に集め、祝賀会を開催。その挨拶で門脇さんは「戦争中に村を守ってきたのはあなた方お年寄り。わが村の大事な宝です。
ぜひ若輩の村長にあなた方の知恵を分けて下さい」
と語りかけています。
その翌年、国民の祝日に関する法律が施行されますが、こどもの日や成人の日があるのに敬老の日はありません。
門脇さんは近隣の市町村に粘り強く働きかけて、敬老会の開催を広げていきました。

敬老の日が国民の祝日になったのは昭和41年。
旧野間谷村で第一回敬老会が催された19年後のことです。

現在、敬老の日は9月の第三月曜日になっていますが、敬老の日発祥の旧野間谷村の流れをくむ兵庫県多可町(たかちょう)では、いまも伝統に則って9月15日に敬老会を催しています。