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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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6/16「『父の日』の父」

19世紀半ばのアメリカ合衆国。
風が吹き渡る大草原に一軒の丸太小屋がありました。
西部開拓者ウイリアム・スマートとその妻、そして6人の幼い子どもたちの一家です。

その頃、南北戦争が勃発し、一家の大黒柱ウイリアムは北軍に招集。
夫の留守中は妻が女手ひとつで働きながら、子どもたちを育てました。
4年後、戦争が北軍の勝利で終わると、ウイリアムは無事に復員。
再び家族8人の幸せな暮らしが始まるかに思えました。
しかし、夫の留守を一人で支えてきた妻はすっかり体を壊してしまい、まもなく亡くなってしまいます。

悲しみに暮れる一家。
でも泣いてばかりはいられません。
ここからウイリアムには、父親として6人の子どもたちを男手一つで育てるという苦闘が始まります。
彼は生涯再婚することもなく、働きながら献身的に6人の子どもを育てました。
そして、子ども全員が成人すると、それを見届けるかのように亡くなったのです。

そんな父を心から愛し尊敬していた娘のソノラは、家族を幸福にするために自己犠牲をいとわない父親に感謝して祝う日を、合衆国として設けるように嘆願しました。
これをきっかけに1916年、時の大統領の認可によって誕生したのが、"父の日"なのです。