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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2/10「TOKYO GIRLSからのチョコ」

屏東(ピントン)は台湾の地方都市。その屏東駅に3年前の2月14日、日本から速達でチョコレートが1箱送られてきました。
差出人の名前は「TOKYO GIRLS」。しかし宛名は書かれてなく、添えられたカードには、「感謝」の二文字と人の顔の手描きイラストが書かれているだけです。
だれ宛に送られてきたのか、このイラストの顔は何なのか?

屏東駅には30人ほどの駅員が働いています。
駅長はその一人ひとりに心当たりがないか尋ねてみようかと思いましたが、白髪の頭と太い眉毛の男性の顔のイラストをじっと眺めているうちに、ふと似た顔立ちの一人の駅員のことがひらめいたのです。
それは改札係の主任・王(ワン)さん。その王さんに、チョコレートの話をすると、2週間ほど前に出会った日本人女性2人の旅行者のことを語りはじめました。

王さんの話によると、その女性たちは中国語を話せず、切符の買い方も分からずに途方に暮れていた様子だったので、王さんが「TOKYO GIRLS!」と呼びかけて英語でコミュニケーションをとりながら切符を買ってあげ、発車が迫る列車に乗せてあげたとのこと。屏東駅に送られたチョコレートは、その日本人女性旅行者が王さんから受けた親切へのお礼の気持ちだったのです。

TOKYO GIRLSからのバレンタイン・チョコを受け取った王さん。「駅員として当たり前の仕事をしただけ。それが国を越えたやりとりになるとは思わなかった」と驚き、喜びをかみしめていました。