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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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12/9「ノーベルの友情」

明日、12月10日はノーベル賞の授賞式。
毎年この日に授賞式が行われるのは、アルフレッド・ノーベルの命日だからです。

ノーベル賞は、アルフレッド・ノーベルの遺言によって、彼が残した遺産の全額を基金にして始まりました。
ノーベルはダイナマイトを発明して近代工業の発展に大きな貢献をしましたが、彼自身はそれが戦争にも使われることに心を痛めていたといわれています。
ノーベル賞の中にノーベル平和賞があるのは、国籍に関わらず平和のために尽くした人を讃えるべきだという、彼の遺言によるものなのです。

ノーベルは幼いころから病気がちで、ほかの子どもたちと元気に遊ぶことはなく、孤独な少年時代を過ごしましたが、高校生になって、やっとボギーというクラスメイトと友だちになります。
この二人を結びつけたのは、ともに病弱で、そして優等生であるという共通点。成績はいつもボギーが1番で、ノーベルは2番と決まっていました。
ところが、ボギーが病気のために数か月間ずっと学校を休みました。
その病気が治って久しぶりにボギーが登校した日に行われた試験。
今度ばかりはボギーではなくノーベルが1番になると、だれもが思っていました。
でも、やはり成績はボギーが1番でノーベルは2番。
じつは、ノーベルは学校で習ったことを事細かにノートに取り、それを、学校を休んでいたボギーに毎日届けていたのです。

優劣を競ったり争ったりすることより、助け合うこと。これがノーベルの友情だったのです。