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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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12/2「夢は実現する」

1990年の今日―12月2日は、秋山豊寛さんがソユーズに乗り込み、日本人初の宇宙飛行を成し遂げた日です。
でも実はその5年前に、もう一人の「日本人」が宇宙飛行を成し遂げていたのです。

その名は日本名で鬼塚承次。ハワイ生まれの日系3世―エリソン・オニヅカさんです。
彼はアメリカNASAの宇宙飛行士として1985年にスペースシャトル・ディスカバリー号で初飛行。
それは国防総省のミッションだったため、活動内容は公表されませんでしたが、オニヅカさんは無重力の船内で地球から持参した箸を使って日本食を食べる実験などを行っています。
彼は国籍こそ日本ではありませんが、自分が日系人であることを誇りとし、自分に続いて祖国・日本から宇宙飛行士が誕生することを願っていました。

祖父母の故郷である福岡県うきは市を訪ねて先祖の墓参りをした際には、地元の中学校で講演をし、「君たちも宇宙へ行ける。努力すれば、夢はきっと実現できるのだから」と生徒たちを励ましています。

しかし、1986年。彼が再びのフライトで乗り込んだスペースシャトル・チャレンジャー号は、打ち上げ72秒後、高度1万6000m上で爆発。他の乗組員6名とともに帰らぬ人となったのです。
それから26年。悲劇を乗り越えて宇宙への挑戦はいまも続いています。
その中でオニヅカさんの夢を追って宇宙へ行った日本人は9人を数え、彼らが積み重ねた宇宙滞在時間はアメリカ、ロシアに次ぐ第3位になっています。