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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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10/25「サーナン船長が月に残したもの」

今年はアポロ11号の月面着陸から40周年にあたり、アメリカでは7月に盛大な記念式典がおこなわれました。
このときアメリカ航空宇宙局、NASA本部には7人の元宇宙飛行士が招かれ元気な姿を見せましたが、
その中の一人がアポロ17号の船長だった75歳のユージン・サーナン氏です。

アポロ計画の月面着陸は1972年12月に行われた17号のミッションが最後となりました。
このためサーナン船長は、「The Last Man on the Moon(ザ・ラストマン・オン・ザ・ムーン):月に降り立った最後の人類」になったのです。
17号は大量の月の石を持ち帰るなど貴重な成果を挙げましたが、
有名なのが「The Blue Marble(ザ・ブルー・マーブル):青い円盤」と呼ばれる地球の写真です。
広大な宇宙空間に青く輝いて浮かぶ地球の姿は、当時世界中の人々に深い感銘を与え、
環境問題への取り組みにも影響を与えたといわれています。
サーナン船長も「我々は月を探査しに行ったのだが、
実際には地球を発見することになった」という印象深い言葉を残しています。

ところで、残すといえば、サーナン船長は最後の月面着陸のミッションで、
2つの個人的なものを月に残してきました。
そのひとつはチェコスロバキアの国旗です。
実はサーナン船長の祖父母がチェコスロバキアの出身だったのです。
そしてもうひとつは月面に記した「TDC」の文字。
サーナン船長の娘、「Tracy Dawn Cernan(トレイシー・ドーン・サーナン)」のイニシャルでした。
ユージン・サーナンは、家族への愛を月に残した宇宙飛行士でもありました。

日本では間もなく十三夜を迎えます。今年は10月30日です。
夜空に浮かぶ月は、人の心の温もりでいっそう輝いて見えそうです。