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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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3/1「思いやりの家」

エスタスカーサ。
これは、スペイン語で「自分の家だと思ってくつろいで!」という意味です。
福岡市南区の住宅街にある「エスタスカーサ」は、障害者も、高齢者も、子育て中のお母さんも、誰もが気軽に利用できる交流スペースです。

現在の福祉制度では、障害者は障害者施設、高齢者は高齢者施設と、それぞれの施設に分けられて、サービス内容が限定されます。
それに疑問を持った代表の友足文隆(ともたりふみたか)さんが、公的ヘルパー制度では補えなかった福祉サポート空間としてオープンしたのです。

自宅と施設の往復ばかりだった障害者の人は、ここで様々な経験ができるようになり、24時間子育てに追われていたお母さんは、庭で日向ぼっこをしながら、ちょっと息抜きができるようになりました。
また、ここには近所の年配の方も遊びにきます。
お年寄りは、人生の大先輩。
子供たちに絵本を読んで聞かせたり、若いお母さんに梅干の漬け方を教えたり・・・。
まるで昔の長屋のような光景が繰り広げられます。
週に何度かは、料理や手芸教室も開かれます。
その講師もまた、人よりも少し何かが得意なご近所の方々。
そんな気安さが人気の秘訣なのかも知れません。

ここを訪れる子どもの一人は、ここにいる人たちに遊んでもらっていましたが、そのうち、そばにいる車椅子の人に自然と話しかけ、その方を手伝うようになりました。
「自分が誰かに何かをしてもらうことで、自分もほかの誰かのためにできることをしたい」と思ったのです。

代表の友足さんは、「異なる立場の人々が共に過ごすことで、世代やハンディなどお互いの違いを自然に受け入れ、人を思いやることができます」と語ります。
「エスタスカーサ」はいつでも、老若男女、あらゆる人が繋がり、お互いを思いやれる空間を目指しています・・・。