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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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4/13 放送分 「布の絵本の温もり」

福岡市にある県立図書館では、こども図書館の本棚に手作りの布の絵本が並んでいます。
布の絵本は、もともと障害者の方たちが指先を使いながら楽しめるようにと、
ボタンやスナップ、マジックテープなどさまざまな工夫を凝らした絵本がきっかけで誕生したもの。
いまでは、文字の読めない赤ちゃんから老人ホームのご年配の方まで、だれもが楽しめる創作絵本として、
その人気は全国に広がっています。

福岡県立図書館の布の絵本を制作しているのは、ボランティアグループ「ゆずりはの会」。
18年前に発足し、いまでは31名の会員たちが作品を作るだけでなく、
県内各地で制作の指導や講演会など、温もりの輪を広げる活動をしています。

「布の絵本は、同じものが2つとできない手作りの温かさがあります。
フエルトで作ったカエルの目がボタンになっているだけでも、
0歳の赤ちゃんが目をきらきらさせてこちらの呼びかけに応えてくれます。
私たちの活動を通じて、針を持ったことのないお母さんたちや海外の学校などにも、
布の絵本の魅力が少しずつ広がっているのがうれしいですね」と会長の葦津明美(あしづあけみ)さん。
ゆずりはの会がこれまで寄贈した作品は160を超え、こども図書館ではそれをいつでも手に取って遊ぶことができます。
幼稚園や子供会、老人ホームなどの団体には、貸し出しサービスも行っています。

ひとりでも多くの人に、布の温かさにふれてほしい・・・。
発足以来、会員たちが一針ひと針想いを込めて作り続けているのは、
布の絵本だけでなく、そこで語らう人々の優しい時間なのかも知れません。