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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2/10 放送分 「世界にひとつだけのふとん」

きょう2月10日は、語呂合わせで「ふとんの日」です。
「自分たちが育てた綿(わた)で、学校の保健室のふとんを作ろう」
これを実現したのは、奈良県の小学生たちです。

1999年に始まったのは、その名も「ふとんプロジェクト」。当時、小学1年生だった彼らは、先生と一緒に土づくりから始め、肥料をあげたり、植え替えをしたり…。
やがて綿の木は子供たちの背丈よりも大きくなって、白やピンクの美しい花を咲かせます。

綿の成長記録だけではありません。
ふとんが一般に普及したのは江戸時代だったこと、綿の歴史やふとんの作り方など、社会見学に行ったり、全国のふとんメーカーに問い合わせたりしながら、子供たちは疑問を一つひとつ解決していきます。
しかし、初めての年に収穫できた綿はわずか66グラム。その後もふとんプロジェクトは毎年行われますが、花が咲いて実がなってもうまく弾けずに、中の綿がとれなかったり、台風に見舞われたり、ふとんに必要な綿が採れるまでに5年の歳月を費やします。

そして2003年。綿はようやく6.8キログラムに到達し、ふとんメーカーで世界にひとつだけのふとんに仕上げてもらいました。
最後の作業は、ふとんカバーの制作。保健室のふとんということで、「気分が悪い時、どんな言葉をかけてもらったらうれしいか」を全員で考え、「早く元気になって遊ぼうね」「元気100%」といった思い思いのメッセージをアイロンプリントでのせて完成しました。
5年がかりのふとんプロジェクト。子供たちはふかふかした思い出を胸に小学校を卒業していきました。