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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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4/29 放送分 「道の駅弁」

昔もいまも、列車の旅のお楽しみといえば、駅弁。九州では、人気投票のコンテストも毎年行われています。また、空の旅でも、各空港で「空弁」(そらべん)が発売され、人気を集めています。
今日紹介するのは、「道の駅弁」。クルマでのドライブでよく見かける「道の駅」でも、個性的な駅弁が登場しているのです。

始まりは5年前。九州のある村の道の駅に直売所の施設が出来ました。
そこに集まったのは、農家のお母さんたち。「この村で採れる新鮮な食材を使って弁当を作り、ここで売ってみよう」というわけで、試作が始まりました。
それぞれが代々受け継いできた家庭料理を披露し、出来上がったものをみんなで試食して、味付けや盛り付けなどを議論。
料理を入れる器も、村に生える竹を切って自分たちでこしらえました。
これまで、農家の仕事と家事を黙々とやってきたお母さんたちですが、そのキャリアを生かしての新しいチャレンジに、みんないきいきと輝きました。

そして、いよいよ道の駅で販売する日となりました。
「家の周りにあるものばかりで作った田舎弁当です」というメッセージに、お母さんたちの笑顔を添えた看板を掲げて売り出したところ、370食が瞬く間に完売。お客さんからは「こんな弁当が食べたかった」といった声が上がり、お母さんたちは、この村全体が誉められたような、幸せな気持ちに包まれたそうです。

この村のお母さんたちの取り組みがきっかけとなって、現在は九州・沖縄33の道の駅で、それぞれ個性あふれる「道の駅弁」が販売されています。
そのどれもが、地元のお母さんたちが地元の自慢の食材を使って、伝統の家庭料理をもとに作ったものばかり。このゴールデンウィークにドライブすると、そんな愛情いっぱいの「道の駅弁」に出合うかもしれません。