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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2/11放送分 「モンロー来日時のエピソード」

今から53年前の2月、歴史に残る大スターが2人来日しました。
アメリカを代表する偉大な野球選手:ジョー・ディマジオ。そして、
アメリカの大女優:マリリン・モンロー。2人は2月1日に結婚。
日本の球団の招きで、ディマジオが野球指導をする為の来日に合わせ、
新婚旅行も兼ねモンローも日本を訪れました。訪れた土地は、東京、名古屋、
大阪、神戸、広島、福岡です。

東京滞在中の出来事です。
野球にそれほど関心がなかったモンローは、ただひとり、ホテルで待つ日々でした。そこへ、朝鮮戦争で駐留していた在韓米軍を慰問して欲しいとの依頼がありました。暇をもてあましていたモンローは快く承諾。反対するディマジオとけんかするように韓国へ行きました。
当時27歳だったモンロー。その前の年に映画「ナイアガラ」で世の男性の注目を浴びたモンローウォークを披露。また映画「七年目の浮気」では、スカートが吹き上がる有名なシーンで一躍スターになったばかりでした。しかし彼女は、スターという座に居座ることなく戦車に乗り、アメリカの兵士たちが集まる場所へ向かいました。当時はとても寒く雪が降っていました。オーバーオール姿で舞台裏にいたモンロー。音楽がスタートすると、それをかき消すほどの歓声。早く出てきてくれとモンローの名前を叫び続ける兵士たち。モンローは、すぐさまシルクのドレスに着替えました。雪が舞う寒さの中、うんとローネック、しかもノースリーブの衣装で舞台に登場したモンローは、兵士たちの為に歌い踊り、兵士たちも大喜び。モンローは後にこう言っています。「自分が一番輝ける場所を見つけたような気がしたわ」と・・・。

1人のスターとしても女としても、そして人間としても努力を惜しまなかった彼女。ディマジオの計らいで彼女のお墓には、今でもアメリカンビューティーという赤いバラが供えられています。