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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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10/8放送分 「実在したスーパーマン」

今年、映画「スーパーマンリターンズ」が公開されました。スーパーマンは
架空の都市メトロポリタンを中心に全世界、宇宙、未来、異次元で活躍する架空のヒーロー。アメリカで1938年にコミック誌から生まれました。
最初に映画化されたのは、1978年のこと。初代の主演:クリストファー・リーヴは一躍スターになり、その後81年に「スーパーマン2」、83年に「スーパーマン3」、87年に「スーパーマン4」が公開され、彼自身がスーパーマンの代名詞になりました。

ところが1995年、リーヴ氏は乗馬中に転落。脊髄損傷を起こし、首から下が麻痺してしまいました。彼は、「自分の足でまた歩きたい。それを叶えて、体が麻痺した多くの人々にとって夢のある存在になりたい。」と厳しい治療や訓練を自ら進んで受けました。数年後には人指し指を動かすことができるようになり、体の一部に感覚を取り戻せるまでに到ったのです。そして、献身な介護をする妻と共に「クリストファー・リーヴ麻痺財団」を開設。長期の障害を持つ人々のために独立して生きる道を支援する活動や、麻痺に苦しむ25万人のアメリカ人を救う為の科学支援をしました。1999年には、テレビ番組を製作し、車椅子に乗った主人公を演じ、2003年の連続テレビ番組「ヤング・スーパーマン」では、若き主人公に深く影響を与える博士役で出演。スーパーマン世代、批評家、視聴者から、「すばらしく、しかもふさわしい役」として温かく称えられました。

脊髄損傷のみならず、難病に苦しむ世界中の人々を励まし続けたリーヴ氏。2004年10/10、自宅で心不全を起こし52歳の若さでこの世を去りました。リーヴ氏は、以前、スーパーマンの主演俳優だったこと以外で名前を知られる存在になりたいと言っていたそうです。彼こそ、架空ではなく、「実在した本物のスーパーマン」といえるのではないでしょうか。