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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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10/29放送分 「島の子供達」

瀬戸内海に浮かぶ島々。しまなみ海道は四国と本州に浮かぶ島々を結ぶルートです。このルートの特徴は、すべての橋に自転車専用道路があること。橋を渡って島から島を巡る全長77キロの「しまなみ海道サイクリングロード」は、サイクリストのメッカです。
「自転車に乗って潮風を受けながらの瀬戸内海は、思い出に残る感動を約束します」と観光ガイドブックに謳われています。
友人が実際にしまなみ海道をサイクリングしたところ、景色もさることながら、ガイドブックには紹介されていないことに出会って感動したそうです。

それは島の子供達。自転車で島を走っていると、すれ違う小学生たちが立ち止まって、笑顔で挨拶するのです。自転車通学をしている中学生もそう。ひと固まりになって通り過ぎるその一人一人が、元気な声で「こんにちは!」と声をかけてくるとか。部活の帰りなのか、揃いのユニフォームに真っ黒に日焼けした顔の男子高校生たちが山道を下ってくるのに出くわすと・・・
やはり一人一人が見知らぬ旅行者に向かって明るく挨拶をするそうです。

しまなみ海道は全国から観光客が訪れます。
その人たちに良い印象をもってもらおうと、島の学校では子どもたちに挨拶の指導でもしているのでしょうか。島の旅館の女将さんに尋ねると、そんなことはないとあっさり笑われたそうです。
島の中で何世代にもわたって、みんな仲良く自然に助け合いながら暮らす人々。知り合いだろうがなんだろうが、道でヒトに出会ったら挨拶することは、ごく当たり前に島の人たちの遺伝子に組み込まれているのかもしれません。

「この島のように誰もが微笑みながら挨拶を交わせることができる安全で安心できる世の中になって欲しい・・・」。そう思わせた島の子供達の笑顔と挨拶が友人にとってその旅の思い出に残る感動となったようです。