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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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5/7放送分 「福祉セラピーメイク」

5月9日は、5月:英語でMay(メイ)、9日:9(ク)で「メイクの日」です。お化粧は、普段、身だしなみやおしゃれの為にしますが、メイクの語源=英語の「Make Up」のとおり、お化粧をすると、気持ちもUP=元気になるという女性も多いのではないでしょうか?お化粧が心理的に作用すると気付き、「高齢者や障害者の方が、心が元気になるように」と、個人でボランティアメイクをしているメイクアップアーティストがいます。
福岡市在住の黒木瑞(くろきみず)さん41歳。
お年寄りや障害を持った方を対象にお化粧をする「福祉セラピーメイク」を始めておよそ5年。ひとり10分くらいの簡単なメイクを施すだけで、様々な人間関係が浮かび上がってくるそうです。
若い頃、ご主人を亡くされ、お子さんもいらっしゃらないある女性は、「私は、もう年だし、夫に早く迎えにきてもらいたい」とおっしゃっていたそうです。
ところで、黒木さんがメイクをしてあげて鏡を見せた瞬間、鏡の中に写る自分の姿を見て、お化粧が崩れるくらい泣いたそうです。それからぽつりぽつりとご主人との思い出話を懐かしそうに話しはじめたよか・・・。さらに、一緒に入所している男性陣から、「かわいくなったねぇ。」「もう一回お嫁に行けるよ。」と声をかけられ、少女のように顔を赤らめていたそうです。
また、定期的にメイクをしに行くうちに、性格まで変わったというケースもあるそうです。施設の職員を困らせていた女性が、メイクできれいになった自分に満足するようになり、その満足感からか、みんなにとてもやさしくなった・・・。それまで食事をがつがつ食べていた女性が、お化粧をすることで、左手をそえて上品に食べるようになった・・・等。黒木さんの施す「福祉セラピーメイク」は自分の一番いい瞬間や前向きな未来が見えてくる魔法なのかもしれません。
黒木さんは、「メイク後<ありがとう>と微笑んでくれるその言葉と笑顔が自分への最大のご褒美、<ありがとうといってくれて、どうもありがとう>」という気持ちで、これからも続けていきたいとおっしゃています。