TOPページへアーカイブへ
提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
←(4/2放送分 「生き残った桜」)
(4/16放送分 「家族で世界一周旅行」)→

4/9放送分 「全国初の公立中高一貫校」

今、中高一貫教育に少しずつ注目が集まっています。
全国の公立の中高一貫校は、現在46校。
その中で先頭をきったのは、12年前平成6年4月に開校した「宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校」です。高校受験がなく、のびのびと6年間過ごすことができることもあり、注目を集めました。中学受験といっても、学校調査書、面接、適正検査のみ。学力試験はありません。1学年1クラス、男女合わせて40人の6学年。200数十人の中高一貫の公立学校です。

五ヶ瀬町は、人口およそ5000人の町。南国宮崎で唯一雪が降り、1000mを超える山々がそびえたちます。中でも祇園山は、九州ではじめて海面上に陸地を現わした場所で、4億3000万年前の珊瑚の化石がでてきます。
学校では、この豊かな自然環境を活かし、感動と感性の教育に力を入れています。ワラジを履いての10キロの遠足、古い橋の構造の研究、生きたヤマメの採卵、地元の伝統芸能・神楽や太鼓の練習などユニークな学習が取り入れられています。
1年生から6年生の全員が、校舎の隣の寮で生活を共にします。部屋は二人部屋で、掃除や洗濯は勿論自分たちでします。ゲームや携帯電話の持ち込みは禁止、テレビも決められた時間しか見ることはできません。違う年齢の6人でひとつのファミリーをつくり、先輩が後輩の勉強や面倒を見て、先生がお父さんお母さん代わりに。入学したての頃はホームシックになる1年生を先輩が自分の体験談などを話し慰める姿も見られます。時には個性のぶつかり合いもありますが、その中で、「人間関係力」や、「自ら学ぶ意欲」が高まり、卒業生は国公立の有名大学など、塾へも行かずに合格しています。

今年も、あさって4/11、40人の生徒が、期待と少しの不安を胸に、入学式を迎えます。