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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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4/23放送分 「竹瓦かいわい路地裏散歩」

いよいよ今月から「長崎さるく博」が開幕しました。
「さるく」とは長崎弁で「ぶらぶら歩き回る」こと。「さるく博」は、町全体をパビリオンとみなし、さまざまなコースをたどって長崎の魅力を再発見するという、日本で初めての「町歩き博覧会」です。でもじつは、九州にはこの町歩きを7年前に始めた所があるのです。それは大分県別府市。日本一の湯の町です。

きっかけは「竹瓦(たけがわら)温泉」という、明治時代から続く公衆温泉。 地域の人たちが文字どおり裸のおつきあいをしてきた社交場で、町のシンボル的存在でもありましたが、これを取り壊す話が持ち上がりました。
そこで地元の人たちが立ち上がり、歴史ある竹瓦温泉を自分たちの手で守ろうと、保存会を結成。温泉だけではなく、別府に残る貴重な建物や街並みも残したい。さらに、別府の魅力を観光客にも知ってほしい、という思いから生まれたのが、ウォーキングツアー「竹瓦かいわい路地裏散歩」です。
ボランティアガイドが楽しい語り口で案内してくれるのは、有名な観光スポットではありません。商店街から路地裏へ。路地裏から広場へ。そこには大正・昭和の面影を残す不思議な空間が広がっています。そして、湯の町・別府で暮らす人々の笑顔が咲いています。
この笑顔こそが最高のもてなし。別府の昔話や古い建物の由来などを語り合ううちに、地元の人と観光客がいつの間にかひとつの輪になっていきます。これまで観光には縁がなかった別府の普段着の世界。そこに潜んでいたのは、個性豊かな暮らしの文化や、そこで根を張って生きる魅力的な人々とのふれあいなのです。

取り壊し話から7年。竹瓦温泉は健在です。
そして、いま別府にはいくつものウォーキングツアーが開設され、地元の人と観光客の笑顔の輪を大きく広げています。